大型台風が近づく2016年8月20日、21日の両日、愛知県岡崎市の岡崎コンファレンスセンターで、第22回小型魚類研究会(Japanese Medaka and Zebrafish Meeting)が開催されました。今回、イワキはその協賛企業として展示コーナーに参加するとあって、メルマガ編集部こと「イワ気になる隊」は、突撃取材へと出かけたのでありました。

新幹線を名古屋で名鉄に乗り継いで東岡崎の駅に降り立つと、そこは猛暑真っ盛りでした。まだ午前9時過ぎだというのに真夏の日差しが容赦なく薄い脳天に貼り付きます。なんか、関東とは気温の厚みが違う、とにかく暑かったのです。これじゃお魚はみんな参っちゃうなぁ〜。案内書には会場まで徒歩約10分とあるので、とにかく会場へ向かいましたが、これがまた結構な上り坂なのです。へとへとになりながら、やっとの思いで会場に辿り着き、トラックの到着を待ち展示の準備に取り掛かかったところで、今回はお魚の展示がなかったことに気がつきました。良かった〜へばったのはワタシだけで・・・

小型魚類研究会

ところで、「小型魚類研究会」とはあまり聞いたことのない研究会かと思いますが、これは、近年活用性の高いバイオリソースとして注目されている、メダカやゼブラフィッシュなどの小型魚類を研究する学会なのであります。
主催は文字通り「小型魚類研究会」で、共催は *NBRPメダカ、*NBRPゼブラフィッシュ、基礎生物学研究所IBBPセンターです。*NBRP(ナショナルバイオリソースプロジェクト)

基礎生物学研究所IBBPセンター

この研究会は、これまで生物種としてのコミュニティを形成し、分野を超えた議論が行える研究会として、小型魚類を使った様々な分野の研究を牽引する役割を担ってきました。今回も小型魚類コミュニティとして注目すべき研究がたくさん発表されており、会場には国内外の大学や研究機関からおよそ200名もの研究者たちが集まり、熱心に研究発表に耳を傾けていました。

熱心に研究発表に耳を傾けていた研究者たち

イワキのポンプは、以前ご紹介した沼津港深海魚水族館をはじめとした全国の水族館はもちろん、居酒屋さんの店頭を飾る生け簀やご家庭にある観賞魚セットに至るまで、お魚がいるところならあらゆる場所で活躍しているのですが、このような小型魚類を使った研究施設でもお役に立っているのです。
さて、気になる研究の中身ですが・・・もちろん専門的すぎて理解できるはずのないイワ気になる隊でした(トホホ・・;)

イワキの展示

基礎生物学研究所

実は、本研究会の開催された岡崎市は、大学共同利用機関法人のひとつである「自然科学研究機構(NINS)」の3つの機関が置かれた研究都市なのです。ちなみに3つとは、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所のことで、会場の岡崎コンファレンスセンターはこの自然科学研究機構の付帯施設であり、イワキの製品はその「基礎生物学研究所」で大活躍しているのです。

では、基礎生物学研究所ってどんなところなんでしょう。こちらも気になった我々は早速取材をお願いしたところ、幸運にも研究所内部を見せていただくことができました。

基礎生物学研究所
基礎生物学研究所
研究室にズラリと並んだ「小型魚類集合水槽システム LABREED」

基礎生物学の世界へようこそ

みなさんは基礎生物学と聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか。DNA、遺伝子、ゲノムなど、何か難しそうな研究のイメージでしょうか。多種多様な生物はどのようにして出現してきたのでしょうか。生命についての不思議は考え出すときりがありません。基礎生物学研究所では、生物の示す様々な性質や振る舞いに対し、なぜ、どんな仕組みでそうなっているのか、一歩も二歩も踏み込んだ解答を与えようと、最先端の機器や分析手法を使って研究しているのです。
(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 基礎生物学研究所案内パンフレットより)

沿革

基礎生物学研究所は、1977年、岡崎市に生理学研究所と同時に設置され、1981年には、すでに設置されていた分子科学研究所とともに岡崎国立共同研究機構を構成するようになりました。設立以来、日本を代表する生物学の研究所として国内外から多くの共同研究者が訪れ、論文や国際会議等で「OKAZAKI 」発の成果が高く評価されています。2004年には、国立天文台、核融合科学研究所と岡崎の3研究所が、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構として、新たな体制で研究を開始しました。
(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 基礎生物学研究所案内パンフレットより)

小型魚類集合水槽システムLABREED

最後になりましたが、われわれイワキが誇る「小型魚類集合水槽システムLABREED」について、少しご紹介させてください。ひと言で言うなら、バイオ研究のモデル生物として扱われるメダカやゼブラフィッシュの飼育管理に最適なシステムで、大学などの研究機関や食品関係のメーカー様などで、広く活躍しています。

生き物が生きていることの基本的な仕組みを追求している、ここ基礎生物科学研究所の研究室にも弊社のシステムがたくさん稼動していました。それにしても、すごい数の魚たち・・・水温はもちろん室温も完璧に管理された研究室はまったくの別世界であり、外の猛暑が嘘のようです。彼らにとって快適な環境ではあるのですが、ここで突然変異体などの研究もしているのですね。あ〜それが研究か〜。。。

研究所から外に出ると、やっぱり暑い。でもさっきとはなんだか違う感覚で暑さを感じていました。生きている実感というか・・・「ああ!人間に生まれてよかった〜」という素朴な感想を残して、研究所を後にしたイワ気になる隊でありました(^^ゞ

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