ヨーロッパ、アメリカ、アジアを拠点に、ワールドワイドにビジネスを展開しているイワキ。 このコーナーでは、そんな世界のイワキを支える拠点とそのお国柄などを楽しくレポートしていきたいと思っています。

「イワ気になるチャンネル」でもお伝えしたとおり、先月(2015年6月)、ドイツで開催された展示会「Achema(アヘマ)2015」に出展した私たちは、約2週間ほどドイツに滞在していたのですが、その期間にドイツの友人から、数々のおもしろい話を聞きました。そのひとつが、「ダークレストラン」の話です。

ダークレストラン=暗闇レストラン!??・・・そう聞いて、最初に浮かんでくるのはハロウィンなどで行うホラーパーティ。もしくは、遊園地のアトラクションにある恐怖レストラン・・・どちらも、真っ暗闇~怖い~ゾンビ~ゲテモノ~みたいな、おどろおどろした世界です。

しかし、こちらの「ダークレストラン」はそういったイベントではなく、ズバリ! “真っ暗闇の中で食事を体験する”レストランなのです。

ダークレストランイメージ

聞いたところによると、友人の誕生日を祝うために予約したそうで、参加した皆さんは、いずれも予備知識を持たないで出かけたそうです(#^^#)

レストランに入ると、まず持ち物は一切ロッカーへ預けなければなりません。とくに携帯や時計など、自力で光るものはもちろんNG。夜光塗料がついた装飾品もNGです。そして、いよいよダイニングへ・・・

そこは光が全くない闇の世界です。テーブルの配置や食器の形なども一切教えられず、食卓へと案内されます。

やがて料理が運ばれてくるのですが、メニューは前菜から始まるディナーフルコースです。もちろん食材はゲテモノではありません(きっぱり!)

持ち込み禁止
ディナーフルコース

実際は真っ暗闇で何も見えません(写真はイメージです)

ここから後は私が実際体験したのではないので実況しにくいのですが(笑)、友人からは「テーブルは暗闇では丸いと思っていたが、実は普通に角のあるテーブルだった」とか「前菜はフォークやナイフだと捉えどころがなく、箸が欲しかった~」などの率直な感想がありました。とにかく食事中の所作全てを「手探り」で行わなければならないのは確かなようです。

肝心の料理の味はというと、ヤッパリと言うか「あんまり美味しくなかったなぁ」という感想でした。味覚を感じるのは、言うまでもなく舌だと思うのですが、ふだん私たちは視覚を使ってある程度「味」を予測してから、その範疇のなかで、味覚を働かせて存分に味わっているのかもしれませんね。たまに、トマトだと思って食べたら、実際は赤いパプリカだったりしたとき、「???」ってなったりしませんか? 一瞬脳が混乱しちゃうのでしょう。

また「料理は見た目」とも言われるように、盛り付けの美しさや食材の色や形なども、私たちは同時に楽しんでいますよね。その知人は、一夜にしてそんなことを痛感したようです。

その上、とにかく真っ暗闇ですから、戸惑いと恐怖?もあり、香りを嗅いだりする余裕が持てない・・・いわゆる人間が持つ五感がみんな狂ってしまったのではないでしょうか。しかし、それこそが、このダークレストランの狙いなのでしょう。

決して不思議体験ではなく、盲目の世界がそこにあったのです。

ちなみに給仕サービスをしていた方は、皆さん盲目の方だったそうです。

このようなレストランは欧州各地にあるようですが、どうもドイツが発祥地のようですね。中世の景色が見られる素晴らしい欧州の観光地も楽しいですが、あなたも一度、このような暗闇の世界を訪ねてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、日本でもこれまで、ダークレストランを期間限定で楽しめるチャンスもあったようなので、アンテナを立てておけば、わざわざドイツまで行かなくても体験できるかもしれません。

日本を離れてみるといろいろな発見があるのはもちろんですが、日常あたりまえのように使っている五感のひとつをあえて使わずに生活してみると、また違った世界が見えてくるのですね。

以上、今回の「世界のIWAKI」はドイツからお届けしました(^^ゞ

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