イワキ創業40周年の社史をもとに、イワキの歴史を紐解いていくこのコーナー。文字通り「ポンプに賭けた」男たちの熱いドラマを、お伝えしていきます。

イワキのポンプを世界へ

前回はアメリカのイースタン・インダストリーズ社から、イワキのマグネットポンプを自社ブランドとして販売したいという、かなり熱心なオファーをいただき、正式に契約を交わしたところまでをお話しました。

「世界中にイワキのケミカルポンプを」。この夢に向かって、イワキはいよいよ本格的な活動を始めたわけですが、次々開設される国内各地の営業所と競うように、国外でもヨーロッパからアジア、そしてアメリカヘと代理店網を広げていったのがこの時期でした。

1970年当時、ヨーロッパの人口は3億人以上。歴史のなかで分裂、統合を繰り返し、20カ国以上を数える国が誕生した歴史があるわけですが、考えてみれば、それぞれの国に異なった法律、規制、言語、商習慣があるわけです。そこでイワキは、それぞれの国の販売店様に独占権を与え、その会社なりのPR活動や販売活動を一任するのが得策だと考えるに至りました。

以後、イワキは代理店様の支援に務め、中・長期的な視野でつきあっています。異国であっても、人間関係の信頼に重きを置き、成績によって代理店を変えていくようなことは避けてきました。

再びアメリカでの代理店探しがはじまる

話は再びアメリカに戻りますが、イワキはイースタン・インダストリーズ社とかなり理想的な良い関係を築いてきたつもりでした。しかし、親会社の方針でイースタン・インダストリーズ社がケミカルポンプを扱わないという決定がなされてしまったのです。そのためイワキは、再びアメリカで新しい代理店を探さなければならなくなりました。

さっそく貿易部の樋口と上司の上條がアメリカヘ飛び、イースタン・インダストリーズ社のサブ代理店の中から新しいパートナーを探すことになりました。ただし、今度は総代理権は設置しないという方針を立てました。

しかし、この条件が足かせとなって、イワキの代理店探しの長い道のりが始まるのです。

最初にアメリカに代理店を設けてからほぼ10年。すべり出しから好調だった小型マグネットポンプに加え、定量ポンプKB型・EP型、および大型マグネットポンプMDF型を備え、イワキの評価は確実に上がってきていましたので、どの代理店も強い興味と意欲を見せていたのですが、地域別という条件にはどの会社も拒否反応を示しました。

そのような規制はアメリカの商習慣にはないとの事で、ピンチに立たされたイワキがこの後どんな手を打ったのか・・・この続きは次号のお楽しみということで。

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