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ポンプに賭けた男たち
まずは、本年4月10日に「創立60周年」を迎えることができましたことをご報告申し上げます。
さらに、この記念すべき年の3月18日、かねてからの念願であった東京証券取引所市場二部への上場を果たすことができたのであります\(^o^)/
これもひとえに、皆さまのご支援の賜物と、心より感謝しております。
創業当時から脈々と受け継がれてきたポンプに賭ける熱い思いが、イワキという会社をまたひとつ上のステージへと引っ張り上げたようで、社員一同、身の引き締まる思いでおりますが、時代のスピードがますます速くなる今だからこそ、私たちイワキがどのような道を歩んできたのか、忘れてはならない大切なことを、これからも皆さまと一緒に追いかけて行こうと思います。
というわけで、今回は創立60周年を記念し、あらためて創業からの歴史を振り返ることにいたしましょう。
理化学機器商社としてスタートしたイワキが、次なるステップとして「メーカー」になるべく奮闘していた1959年(昭和34年)、早くも最初の危機に見舞われます。予定していた大口顧客からの入金が遅れたために、資金繰りがおかしくなってしまったのですが…。
その後、売れ行きが好調なことに自信を得て外部生産をやめ、自社で組立てすることを決断します。時に1962年(昭和37年)、ついに念願の自社工場の誕生です!
一方、事業展開の方では、初めての自社商品『KM式万能シェーカー』が大ヒットを飛ばす中、次なる自社商品として浮上してきたのが、「ケミカルポンプ」だったのです。これまでもケミカルポンプの仕入れ販売はすでに行っていましたが、次に自社製造するならこれだろうと、白羽の矢を立てたわけです。後に「ケミカルポンプ」がイワキという会社の生命線になっていくことを思うと、この時の決断がいかに重要なものだったかがわかります。
ケミカルポンプメーカーとして小さな一歩を踏み出したイワキが、最初にまとまったご注文をいただいたのが、ジュース自販機向けに出た樹脂製の渦巻きポンプ「ラボポンプ(LP-1)」でした。同製品は時流に乗って、空前の大ヒットとなりました。
それからは、数々の展示会に出展を行い「ケミカルポンプのイワキ」を業界に猛烈にアピールしていきましたが、その戦略はみごとに的中し、同年には旭町にあるモルタル塗りの古い建物から岩本町の新築ビルに移転することができました。
翌1964年(昭和40年)には東京国際見本市に出展、そして1966年(昭和41年)には、埼玉県入間郡三芳村に東京工場(現技術センター)を新設し、イワキは次なる夢の実現に向かって足場を固めていきます。当時社員は40人近くになっていましたが、中でも「サムライ揃い」と言われた営業部の活躍は特筆すべきものがありました。
当時、競合他社の販売体制を調査した結果、ケミカルポンプを扱うメーカーのほとんどが直販体制をとっていることがわかりましたが、まだ組織として動き出したばかりのイワキが同じ体制を取っても勝ち目がないと判断し、代理店体制と直販体制の2本柱で行くことを決断します。
とりあえず最初のステップは「代理店」を獲得すること。早速代理店探しの全国行脚が始まりました。
「将来明るいケミカルポンプ業界で、イワキとパートナーシップを組みませんか!?」「イワキとともにケミカルポンプのパイオニアとなりましょう!」と、熱い営業を重ね、少しずつ販売網を広げていきましたが、そんな中、イワキオリジナル「写真自動現像機向けケミカルポンプ」が誕生し、大ヒットを飛ばします。
得意の営業力を持って、「写真自動現像機向けケミカルポンプ」の販路拡大に燃えるイワキ。この時確立したシェアの強さのおかげで、その後イワキのケミカルポンプは、自動現像機向けとして、40年近くも国内のトップシェアを維持することになります。一方、1967(昭和42)年ころまでに、代理店契約による販売網はひとまず整っていましたが、次にイワキの直販拠点となる営業所設立に着手しました。 いよいよ第2次販売網拡大! 直接販売を全国に広げる好機到来です。
1968(昭和43)年1月4日、ついにイワキ最初の直販拠点として「大阪営業所」が誕生します。事務所は大阪の北浜にある味の素ビルの新館2階。所員は全部で9人でした。この3年後には、初年度の約2倍、全社売上げの約15%の成果をあげるまでに成長することになります。
翌年の1969(昭和44)年には、大阪営業所に次いで第2の直販拠点として名古屋営業所が開設されました。
その後、第2次販売網拡大としての営業所設立はハイペースで進んでいきました。営業所の責任者として、本社営業のやり手がどんどん外へ出ていくことになりましたが、さらなる目標達成を目指して、販売網を全国に広げる必要があったのです。
日本全国に販売網を広げ、名実ともにケミカルポンプのメーカーとなり、販売体制も生産体制も整ってきたイワキは、いよいよ世界を目指していくことになるのですが・・・この続きはまた次回よりお楽しみください♪
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