こんにちは、イワ気になる隊・大阪支部の「Y」です。

みなさま、現在開催中でますます盛り上がりを見せている「2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)にはお出かけになりましたでしょうか? イワキは陰ながら、この大阪・関西万博に参加しました!

8月14日(木)〜19日(火)に万博会場内のEXPOメッセ「WASSE」にて特設展示された、「わたしとみらい、つながるサイエンス展」の国立研究開発法人 国立循環器病研究センターブースに水槽セットを提供させていただきました。

このイベントは、展示を通して「研究者」を身近に感じてもらうという趣旨で文部科学省が主催したものになり、主な出展者は全国の大学や研究機関となります。

国立循環器病研究センターさんは、ここに「顕微鏡イメージングの世界 〜透明魚〜」と銘打ち、顕微鏡と透明魚を用いてミクロの景色が見える展示を行いました。

日頃より小型魚類飼育関連でお付き合いのある縁がありまして、今回水槽セットの導入にいたりました。

透明魚

ここで透明魚について、少し解説しましょう。

この魚はコイ科に属する「ダニオネラ・セレブラム(Danionella cerebrum)」です。成魚でも約1.2cmにしかならず、ウロコもなく生涯を通して透明性を維持します。透明であるがゆえにイメージング(画像化・視覚化)研究しやすいと大注目されているモデル動物になります。

少し話が脱線しますが、このダニオネラ、実はスゴいパワーの持ち主なんです。この小さい身体から、近くで聞くと140dB(地下鉄の車内よりうるさく、ジェット機並の音!)以上の音を出すことが最近分かりました。

この小さい身体から、どこをどうすればそんな大きな音が出せるのか理解できません…。また、この音はオスしか出さないので、威嚇やメスへのアピールと思われていますが、本当のことはまだ分かっていないようです。

水槽の形をどうするか…

成魚でも約1.2cm、かつ透明となると頭を悩ませたのは水槽の形状です。

来場者の方がかなり近づいて見ないと魚が分からないでは意味がありません。さまざまな経験から最終的に「レンズにすれば良いんだ!」との結論にいたり、正面側を半球状にして拡大レンズとしました。

一番の問題は、「レンズの形状をどのようにするか」。水槽の製作工場で試行錯誤を繰り返し、何度もサンプルを製作して国立循環器病研究センターさんに持ち込み、実際に魚を入れて先生方に評価してもらいました。

透明の魚がよく見えるように、形状を変えたり、色を変えたり…。実際に水槽が完成したのは、展示が始まる数日前。レンズ部分を覗くと、まるで虫眼鏡で見ているように拡大されました!

いよいよ会期当日!

いよいよ会期当日になりました。

私も説明員として参加しましたが、丹精込めた水槽を見に来てくれるのか不安になっていました。しかし…オープンした途端、そんなことを考える余裕がないほど人・人・人! スタンプラリーや展示体験ツアーも催されており、会期通して大混雑でした。

後から聞いた話ですが、国立循環器病研究センターブースを訪れたのは、多い日で5,000人以上、会期(6日間)を通して約25,000人がこの水槽を見てくれました。主催者の方からは全体で約70,000人の来場があったとの発表があり、大成功のイベントだったようです。

こんなにたくさんの人が見てくれたことにも感動しましたが、水槽を覗き込む子供たちの笑顔がスゴい印象に残っています。将来イワキに来れば、こんな感動する仕事ができるよ…と言いたいところでしたが、まだみんな若過ぎましたね(笑)

ともあれ、こんな世界的なイベントに携われることは今後ないと思います。貴重な経験をさせていただいたことに感謝しています!

以上、イワ気になる隊・大阪支部の「Y」でした!

製品に関する情報

カタログ、資料ダウンロード

製品資料データ、カタログ、取扱説明書を会員サイトからダウンロードできます。

イワキのサポート
よくあるご質問、各種お問い合わせ、製品メンテンナンス動画など、イワキ製品のサポートについてご紹介します。