イワキの埼玉工場の正面玄関には当社の代表的なポンプが陳列されています。

そこに特別な1台を加えさせていただきました。

思いがけない経緯を経ての2021年1月のことになります。

比較的状態は良いですが、古さを感じる本品が製造された時期は、昭和41年(1966年)11月であると銘板から確認できます。型式も同様に銘板からBPT-1型と判読できます。何しろ半世紀以上も前に製造された製品なので、当社でも本品を見てすぐに型式までわかる社員はほとんどおりません。

このポンプが展示されるに至った経緯ですが、人工心臓における斯界の権威で2019年にお亡くなりになられた東京大学名誉教授の渥美和彦先生にゆかりの品として、東京大学大学院医学系研究科様から現品についての照会が当社にあり、銘板から当社製品であることが確認され先様のご厚意で当社に寄贈されました。

渥美先生は1928年に大阪でお生まれになり、1954年に東京大学医学部をご卒業され、人工心臓の他にレーザー治療、サーモグラフィ、電子カルテなど、最先端医療の研究に幅広く貢献されました。

また、漫画家の手塚治虫先生と旧制中学校で同級生であったことから、一説に鉄腕アトムのお茶の水博士のモデルのお一人とされているようです。

お写真を拝見すると、なるほど・・・と思う方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

余談ですが、あわせて展示されている渥美先生の東京大学退官記念冊子は、本展示に渥美先生のお写真を添えたいとの当社の意向に対し、東京大学大学院医学系研究科様から追加で寄贈いただいたものになります。展示にある渥美先生のお写真は、この冊子の保存を考慮し複写させていただいたものになります。

いまに至りましては、渥美先生のご研究に当社としてポンプをお使い頂いた以外はどのようにお役に立てていたかは分かりません。しかしながらこの古いポンプが、人工心臓の研究開発の黎明期に一時でも当社がお役に立てていたということを物語ってくれています。

そして、当社の製品やサービスが意図せぬ形で産業を超え、広く社会と繋がっていることを私どもに教えてくれている気がします。

皆様が当社の埼玉工場にお越しの際には是非とも本展示をご覧いただくことをお勧めいたします。いまにつながる当時の物作りの思いが伝わってくるかもしれません。

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