いよいよ今回で最終回となる株式会社ワイ・テイ・エスの取材レポート。佐倉工場で圧巻のプラスチック射出成形機の数々と、素晴らしい作業現場を堪能した、メルマガ編集部こと「イワ気になる隊」の一行は、次なる目的地である四街道工場へと向かいます。佐倉工場から車で走ること約10分。のどかな田園風景を抜け四街道工場の白い建物が見えてきました。

 

お客様の細かなニーズに応える四街道工場

ここ四街道工場のミッションは「お客様の細かなニーズに応える」こと。機械加工部門では、お客様のオーダーに合わせたカスタムメイドのポンプの製造を担当し、検査、修理部門では、1台1台ポンプの状態を見ながら、お客様に寄り添った対応をしています。

ここからは、技術部長の村田さんが案内役を引き受けてくれました。

村田「早速ですが、面白い実験をご覧にいれましょう」

さすが、自他ともに認める「営業よりもよくしゃべる技術者」だけあって(笑)、私たちの心を掴む術を心得ていらっしゃいますね。

村田さんが取り出したのは、一枚のプラスチックの板。素材はテフロン(PTFE)です。一般的なものは、カッターで傷をつけると何回かベコベコと前後に動かしているうちに簡単に割れてしまいますが、これがYTSさんの手にかかると、あら不思議! いくらベコベコと激しく動かしても割れないのです。す、すごい! まるで手品!

村田「今、弊社が力を入れているのが、このテフロン素材のダイヤフラムポンプです。ダイヤフラムは人間の横隔膜と同じですから、途中で折れちゃダメですよね。ですから、激しく動かしても『バキッ!』といかないスゴいテフロンを作っちゃいました〜」

一同拍手〜(笑)

特殊な熱加工処理をすることによって、このミラクルなテフロンを生み出すことに成功したそうですが、こうやってよりよい品質のポンプを生み出すために、日夜努力を重ねているんですね。頭がさがります。

続いて見せていただいたのは、クリーンルームです。この中で半導体用など、高い精度が必要なポンプの組み立てを行なっています。

村田「クリーンルームはクラス100で清浄度管理がなされている空間です。工業用としては最高レベルの空間で手術室より綺麗です」
※「クラス100」とは1立方フィートの(約30cm四方)の空気中に0.5㎛(0.005㎜)以上の粒子(パーティクル)が100個以下」という条件です。

このクリーンルームの中では、専用のウェアを着用し、超音波洗浄機を使って、洗う→乾かす→組み立てる→パッキングといった作業を一人で行なっています。ここでも佐倉工場と同じセル生産方式がとられているんですね。

次なるセクションには、なにやら近未来的な装置がいくつか並んでいます。

村田「これはテフロン(PTFE)の部品を自動で削る装置です。ここでは樹脂しか削りません」

主に半導体用ポンプの部品になるそうですが、ごくごく小さな金属片でも入っていたら大変なことになるポンプのために「樹脂しか削らない機械」を用意したそうです。徹底していますね。

ちなみに2台あるのは削り方の違いです。ひとつは削られる側(対象物)は止まっていて、歯が動いて削るタイプ。もうひとつは歯が動かずに、削られる物が回るタイプだそうです。削り方にも適材適所があるなんて、勉強になります。

村田「このパーツは傷がひとつでもついたら、営業がすっ飛んでいって頭を下げなければならない大事なものなので、私たちも心を込めて削り出しをしています」

大事なパーツは取扱いも大切に。そのものづくりの心意気のおかげで、単なる丸い筒だったテフロンの塊が、こんなにも美しく形成されました。

村田「これが最後にお見せする、大物機械です」

そういって見せていただいたのは全自動の樹脂形成機。なんと、材料を入れてボタンを押すだけで、70分後には指定の形に仕上がって出てくるそうです。まさに文明の利器!

でも、ただ便利になっただけではありません。ある工程をすべて機械に任せることで、人は違う作業ができるようになります。機械には機械にしかできないことを、人は人にしかできないことをやる。これぞ正しい役割分担ではありませんか。

YTSさんのものづくりの現場には、常に「どうやって作るか?」を常に考え、「こうすればもっと良くなるのでは!?」というチャレンジ精神に満ち溢れていました。

そんな最先端技術のマシンの数々を導入しながらも、基本を決して忘れないのもYTSさんの素晴らしいところです。佐倉工場同様、ここ四街道工場も、清々しいほど整理整頓が行き届いた手作業のスペースがありました。村田さんの言葉を借りるなら、整理のコツは「一人でできるもん」なのだとか。

在庫管理の場合は、何がどこに何個あるか、わかるように書いておく。道具はひとつずつ「帰る場所」を決めておき、そこになければ誰かが使っていることが一眼でわかる。

村田「こうしておけば、『おーい、ハサミ知らない?』なんて聞かなくても、すべて見ればわかる。だから「一人でできるもん」!なんです」

なんと素晴らしい。それに引き換え自分の机といったら・・・穴があったら入りたくなるイワ気になる隊でした。

ものづくりを支えるもうひとつの指針

四街道工場の見学を終え、本社オフィスの会議スペースへと案内されたイワ気になる隊。YTSさんにとっての「当たり前」が、ものすごくレベルが高いことを細胞レベルで理解することができました。このスタンスだからこそ、四街道工場のミッションである「お客様の細かなニーズに応える」ことができているんですね。

オフィスはいくつかの島に別れていて、適度な距離を保ちながら、コミュニケーションも取りやすい配置になっています。

村田「ちなみに私の席はここ。そして、山田社長の席は、あちらです」

山田「あ。さきほどはどうも・・・(笑)」

え? 山田社長も皆さんと同じフロアにいらっしゃるんですね?! 社長は社長室にいらっしゃるのだとばかり・・・勝手に思っておりました。そんな我々一般庶民の「当たり前」も、YTSカルチャーには存在しないんですね。このオープンさ、風通しの良さが、スピーディーに物事にチャレンジできる基盤となっているのですね。素晴らしい!

「あれ? これはなんですか?」

いつ何時でもキョロキョロし、気になるものは見逃さないのがイワ気になる隊。メンバーの一人は、打ち合わせテーブルのすぐそばに飾ってあったひとつの表彰状が、早速気になってしまいました。

山田「こちらは『健康経営優良法人』の認定書です。ありがたいことに2020年の3月に認定していただきました」

健康経営優良法人制度は、経済産業省のヘルスケア産業化が推進している施策です。社員一人一人が健全であることこそが、会社の成長につながるという考えのもと、心身ともに社員の健康を守り、元気に働ける環境を積極的に作っている企業に贈られるものです。高齢化、生産年齢人口の減少に加え、昨今の新型コロナウイルスの影響により、健康経営の大切さがますます重要視されるようになってきています。

山田「健康経営を目指そう!と、しゃかりきにやっているわけではなく、私どもは自然体で普通通りにやっているだけなのですが、こうして表彰までしていただいて、かえって恐縮しています(笑)」

でも、こうやってカタチになると、「自分が健康でいることが会社のためになる」ということが、社員一人一人にも伝えられたのではないかと、笑顔で語ってくれたことが印象的でした。

「健全な肉体に健全な心が宿る」と昔からよく言われていますが、社員も会社も健康で健全だからこそ、健全な製品・サービスが提供できる。決して誤魔化さず、まっすぐに、できることは全力で取り組み、今できないことは工夫して「どうすればできるようになるか」を考える。そんなYTSさんだからこそ、お客様によろこんでいただける製品とサービスを提供し続けることができるんですね。YTSさんの底力のもと健康にあり! 

駆け足で2つの工場を見せていただきましたが、この現場にしてこの製品あり。YTSさんがなぜ素晴らしい品質のダイヤフラムポンプをコンスタントに作り続けることができるのか、その理由がよくわかりました。こんなにも信頼できる製品を、しかも自社で作り続けるYTS。これからも引き続き、イワキのベストパートナーとしてお客さまが喜ぶダイヤフラムポンプをともにつくり続けていきたいと思います。

最後になりましたが、長時間にわたる取材へのご協力に、心からの感謝を申し上げます。

ありがとうございました!!

 

株式会社ワイ・テイ・エス

https://www.y-t-s.co.jp/company/

会社創立 昭和41年1月21日
所在地 四街道工場  千葉県四街道市物井598-10
佐倉工場 千葉県佐倉市大作1-298-11
事業内容 ・一般産業向け空気圧駆動ダイアフラムポンプの設計・開発、製造、販売及びサービス 
・一般産業向け樹脂部品の製造
・前各号に附帯する一切の業務

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