2019年2月4日(月)〜 3月3日(日)

全国のイワキ拠点から、『ご当地祭り』をレポートするこの企画。今回は趣向をちょっと変えまして、祭りは祭りでも日本の伝統を伝える「ひなまつり」をご紹介すべく、茨城県桜井市「真壁のひなまつり」に“突撃!”しました。 時期的にも「あとの祭り」にならないよう、早速水戸営業所の菊池所長に「ご当地取材班長」をお願いし、タイムリーな取材が実現しました。それでは早速マイクをお渡しいたします。菊池所長、よろしくお願いしま〜す。

こんにちは〜。みなさん覚えておいででしょうか、一昨年に「水戸黄門まつり」をご紹介したイワキ水戸営業所の菊池です。今回は水戸からの気になる祭り第2弾! 「真壁のひなまつり」をご紹介します。

「水戸黄門まつり」のレポートはこちら

茨城県桜井市真壁町は水戸から車でだいたい1時間くらいの距離で、日本100名山のひとつ筑波山の麓にあります。国の登録有形文化財に指定された古い建物がたくさんある町並みでも広く知られ、まるで100年以上も過去へタイムスリップしたような感覚が味わえます。そんな町のあちこちに、これまた歴史のある雛人形がたくさん展示されているのですから、女子ならずとも行ってみたくなりますよね!

それでは早速ひなまつり、いや、雛巡りへとご案内いたしましょう!

江戸時代から受け継がれたお雛様を間近で鑑賞

今年で17回目となる「真壁のひなまつり」、なんと160軒もの町の方が参加しています。商店、旅館に酒屋さん、洋品店さん、履物屋さん、本屋さん、石屋さん・・・・・、その業種も本当に様々。立派な雛飾りをすべてオープンフリーで鑑賞することができます。普段はなかなか入れないお店も、お雛様に会いに行くなら敷居もぐっと低くなり・・・おかげさまで初めて入れたお店もいくつかありました。

最初に訪れたお宅には、大正の頃の貴重なお雛様が奥の方に置かれていました。表情や髪型が現代のものとは異なり、口の中の歯や舌まで精巧に作られていて、しばし見惚れてしまいました。写真に収めたかったのですが、残念ながらそのお雛様の写真撮影はNG。そのくらい古くて貴重なものなんですね。あんまりこういう世界には縁のない私でも、初っ端から感動です。

親から子へ、子から孫へと代々受け継がれてきたそうですが、時には、箱の中で壊れてしまったものもあるそうです。

「きっと子供が蔵に保管してある長持(ながもち)からこっそり出して眺めていたんでしょうね。でも、蓋をしっかり閉めることができなかったから、ネズミにかじられちゃった」

そんなお話をニコニコしながらしているご主人を見ていたら、貴重な品を壊されたことは残念ですが、なんともほっこり、癒されました。でもまさか、ご自身の体験談じゃないでしょうね?!(笑)

次に訪れたお宅では、なんと江戸時代から明治、大正、昭和のお雛様が一堂に飾られていました。

へぇ〜!江戸時代! ということは、少なくても150年以上前のものだということですよね? 古ければ400年以上!(驚) しかも豪華な八段飾りもありました。すごいですね、江戸時代のお雛さまも八段飾りも初遭遇です。

江戸、明治、大正、昭和のお雛様がずら〜り

個性あふれるお雛様、続々!

それでは、どんどん町を歩いてみましょう。

こちらは履物屋さんの店内に飾られた豪華七段飾り。その脇には可愛らしい「つるし雛」も飾ってありました。ひな壇の後ろの棚にご注目ください。ずらりと並んだ草履とずらりと並んだお雛様のコラボレーションは、もはや「アート」です。

履物屋さんの店に飾られた七段飾り 背景とのコントラストが素敵です。

「おー、なんだあれは?!」

近づいてみると、名物のすいとんやうどん・お蕎麦を出している旅籠屋さんの2階に、なんと雛飾りが・・・! 多分、真壁の町で一番高いところにある雛様飾りではないでしょうか。

こちらの洋品店の奥にある土蔵にも、所狭しとお雛様が・・・

蔵の中にもお宝がたくさん
ユーモラスな雛人形たちも登場です

こちらは、和の美で見事に飾られた男雛と女雛です。美しい!!

町中が国の登録有形文化財?!

町の中ほどに「真壁伝承館」なる建物があったので、誘われるまま中に入ってみました。そこはイベントホールや歴史資料館、図書館などが入った近代的な複合施設で、歴史資料館では町のミニチュア模型を見つけました。すごい!細かい!どなたが作られたのでしょう。高い技術が炸裂しておりました。

その先には国の登録有形文化財の建物が紹介されていたのですが、なんと! 真壁の町には100棟以上もあったのですね! もちろん映画やドラマの撮影スタジオの作り物ではなくて、当たり前ですが全て「本物」です!

それに加えて町の人口以上に多いと思われる雛人形たち。訪れた時から感じていた不思議な空気は、本物の歴史的文化の香りだったのではないでしょうか!? なーんて(笑)

さて、雛飾り以外の町の風景もちょっとご紹介しましょう。

何気なく店先に登場したのは、真壁のゆるキャラ「いしおさん」。そうなんです、真壁は石の町でもあるんです。桜井市内の各所には石材工房がたくさんあり、日本一の石の町として知られています。中でも有名なのが、常陸銘石真壁石です。

ご当地キャラの「いしおさん」
桜井市は日本一の石の町

次は焼き物です。真壁の土を原料にした陶器なんですが、表面が金色に輝いているのです。すごい高温(1300℃)で焼いた時にできる窯変(ようへん)という効果だそうですが、黄金の輝きがとても美しい焼き物でした。お土産にも良さそうですね。

そういえば茨城には笠間や益子など、名高い陶器の町があります。石もよければ土もいい。真壁って伝統文化から匠の世界まで楽しませてくれる町だったんですね。

それでは最後に・・・「すごいモノ」をご紹介します。

こちらです!

ここはお酒屋さんで、店先で振舞っていただいた甘酒を片手にお聞きしたのですが、この日本酒瓶はなんと「10升瓶」で、ビール瓶の方は標準サイズの「20本分」だそうです。もちろん瓶は本物です!! ここで一発親父ギャグを・・・お酒好きにとってはホントに酒豪(しゅごう)いモノですね(笑)・・・それにしても昔の人は豪快かつ遊び心もたっぷり。ここから学ぶべきことはたくさんあるように思いました。

お分かりになりましたか? 超ビッグサイズの日本酒の瓶とビール瓶です。雛段飾りと並んで飾られていたのですが、お雛様より先に、そちらの方が目に飛び込んできました(笑) 縮尺、ちょっと間違えてません?!

いかがでしたか? 歴史のある建物風景の中で100年以上も昔のお雛様を巡る「真壁のひなまつり」、真壁は何から何まで本物で、すっかり魅了されてしまいました。脱帽です。帽子どころか靴まで、いえ、わらじまで脱ぎたい勢いです。

あ、わらじとえいえば、水戸の黄門様も先ほどの旅籠屋さんにわらじを脱いでいたかも?!そして白いひげをなでながら、満足げにひな壇飾りをご覧になったかも?! だとしたら助さんも角さんも?! ・・・楽しくて妄想が止まらなくなりそうなのでこの辺で。来年もまた来ようかな。

以上、水戸営業所から菊池がレポートしました。

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