イワキ創業40周年の社史をもとに、イワキの歴史を紐解いていくこのコーナー。文字通り「ポンプに賭けた」男たちの熱いドラマを、お伝えしていきます。

ニセモノが現れてこその本物!? イワキのコピー品、出回る

オリジナルの「写真自動現像機向けケミカルポンプ」が誕生し、その販路拡大に燃えていたイワキ。これをさっそく得意の「ルートセールス」の手法で、他の自動現像機メーカーヘ販売攻勢をかけていきました。

時代の後押しもあったのか、市場の広がりに合わせたルートセールスは成功し、その後、ポンプがMD型に変わるなど、技術面での変遷はあったものの、このときに確立したシェアの強さのおかげで、イワキのケミカルポンプは、自動現像機向けとして、40年近くも国内のトップシェアを維持していたわけですから、「写真自動現像機向けケミカルポンプ」は、イワキにとって特別な製品であったと言っても過言ではないでしょう。

特に1970年代に入ってからは、自動現像機がDPE専門店だけでなく、コンビニやスーパーマーケットなどへ普及したために、ケミカルポンプの需要も格段の伸びを見せ、イワキ製品は圧倒的な強さで販売を伸ばしていきました。

自動現像機はヨーロッパ・アジア諸国でもさかんに製造され、一部現地組み立てを含みイワキのケミカルポンプが使用されてきましたが、世界的な認知が高まると、必ずといってよいほど現れるのがコピー商品です。ニセモノが現れてこその本物なのかもしれませんが、その後、ヨーロッパやアジア諸国では、イワキのケミカルポンプの機構や色、それにブランドマークを似せたコピー商品が出回るようになりました。

営業所設立と第2次販売網拡大

1967(昭和42)年ころまでに、代理店契約による販売網はひとまず整っていましたが、次にイワキの直販拠点となる営業所設立に着手しました。これぞ「第2次販売網拡大」です!いよいよ直接販売を全国に広げる時が来たわけですが、新規市場の開拓、情報の収集をしていくには、各拠点にイワキ本社の手足となって動く人材がどうしても必要になります。

ですから、まずは代理店に話を通さなければなりませんでした。営業所を置くことが、決して顧客を取り合うためではないということを理解してもらわなければならなかったわけです。そのために、営業所の目的が代理店への協力体制強化にもあることを強調し、どの営業所にも必ず代理店支援の専任者を置き、同伴営業などにもっと力を入れること、要望があれば、営業所で代理店の営業マンを預かって教育をすることなどを約束しました。つまり、代理店にとってもメリットがあることを丹念に説明していったのです。

第2回代理店代表者会議の会議風景。湯河原にて(1968・S43)

第2回代理店講習会。千代田ホテルビルにて(1967・S42)

イワキが日本一になるためには、直販体制の整備はぜったいに必要なことでした。ですから、これまで代理店との間に築いてきた信頼関係をこわさずに、イワキの真意を理解してもらえるよう、必死で説得を続けたわけですが・・・

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