残された社史に基づき、イワキの歴史を紐解いていくこのコーナー。
文字通り「ポンプに賭けた」男たちの熱いドラマを、お伝えしていきます。

電子機器メーカーから特殊ポンプの開発依頼が舞い込む

前回は、イワキは1980(昭和55)年頃から「汎用インバータ」の回転式ポンプ制御システムへの応用を始め、やがては「部分的」に制御が効く、まさに“かゆい所に手が届く”ポンプコントロールシステム開発成功したというお話をしました。

ポンプコントロールシステム PFCのテスト

ポンプコントロールシステム PFC

マーケット全体から見れば一種の隙間ビジネスのようなものですが、見方を変えれば「ユーザーが本当に必要としているものは何か」をわれわれがうまく捉えた結果でもあったわけです。

その結果、イワキには特殊ポンプの開発依頼案件などが持ち込まれるようになっていったのですが、ある時「電子機器メーカー」から特殊ポンプの開発依頼を受けました。その特殊ポンプの要求仕様とは、次のようなものだったようです。

  • 硝酸・フッ酸・硫酸・アンモニア・有機溶剤を扱える
  • 部品交換なしで6カ月以上連続稼働できる
  • 取り扱い液を金属イオンやオイルで汚染しない
  • 小型でコンパクト
  • 外部腐食に強い
  • 完全自吸性がある

じつはこれが、半導体プロセスの前処理装置向けのポンプだったのでした。

半導体プロセス用ポンプの始まり

それまで国内には、このような仕様を満たした半導体プロセス用のケミカルポンプはありませんでした。ですから、半導体メーカーはなんとか使えるという理由で外国製のポンプを使用していたわけですが、詳しく話を聞いてみると、どうもそれらは満足のいく製品ではなかったようです。

つまりこの案件は、イワキを日本一のケミカルポンプメーカーと見込んでの開発依頼であったのです。まだ「半導体」という言葉が耳慣れない当時でしたが、じつはイワキには、これから半導体の時代が来るという読みがありました。

ですからなんとかこの案件をものにしようと要求仕様を検討し、結局はモーター駆動ではなく、コンプレッサーの圧縮空気源で往復運動をし、接液部分がすべてフッ素樹脂の往復動ベローズポンプを開発することに決定しました。

そして、依頼を受けてから約2年後の1984(昭和59)年、半導体プロセス前処理用循環ポンプとして「FB-50型」「FB-70型」を相次いで開発。遂に製品化されたのですが・・・気になるこの続きは次号のお楽しみということで。

半導体プロセス前処理用循環ポンプ FB型

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