ケミカルギヤポンプ GXシリーズ | ケミカルポンプと流体制御機器のイワキ [製品サイト]

GXシリーズの特長

低粘度液から高粘度液までの取扱いが可能

SiCセラミックスギヤは、従来のギヤポンプに発生しやすい低粘度液取扱い時における「カジリ」「焼付き」現象が全くなく、高速運転でも安心してご使用いただけます。また、窒化珪素セラミックスギヤはその優れた強度・靭性により高粘度液として安定した性能を発揮します。

セラミックスギヤとステンレスキヤの特性比較

		耐食性	耐熱性	耐焼付性	耐剥離性	耐摩耗性	摩擦係数	耐衝撃性
セラミックスギヤ		○	○	○	○	○	○	×
ステンレスギヤ	熱処理済	×	○	△	△	△	○	○
ステンレスギヤ	硬質被膜処理済	△	○	○	×	○	△	△

微細スラリーの取扱いが可能

ギヤ部をはじめ、軸受などの摺動部をセラミックス化。軟・硬質の微細スラリー液を長寿命に移送します。

P-Q 特性のアップ

セラミックス製のギヤは、金属製のギヤに比べ各部品間のクリアランスが小さくできるため、P-Q特性が大幅にアップしました。

優れた耐食性

接液部には、ステンレス・ファインセラミックス（SiC、Si3N4）・PTFE・カーボンなどの優れた耐食材料を使用しているので、幅広い薬液を取扱うことができます。

脈動の少ない静かな送液

往復動ポンプや汎用ギヤポンプ特有の脈動がなく、静かでスムーズな送液が可能です。撹拌や泡立ちを嫌う液の取扱いに最適です。

自吸性の向上

ポンプ上部より吸込む構造のため、ポンプ停止時でも液ダマリができやすく、再始動時の自吸性に優れています。

定量注入

粘性液の温度変化に対しても、他のポンプでは望めないほどの正確さで定量吐出を行います。また、吐出量は回転数に直線的に比例しますので、可変速機構による流量制御が簡単に行えます。

• 定量ポンプの用途に使用する場合は、流量センサ、インバータ、コントローラを用いた流量制御が必要です。

作動原理

2個の軸受により支持されたシャフトに結合されたピニオン(駆動ギヤ)と、強固なベアリングにより外周を支持されたインターナルギヤ(従動ギヤ)との噛合い部の変化で液移送が行なわれます。
吸込み工程ではお互いの噛合いは離れ、2つのギヤとケーシングにより構成される空間は膨張します。この時に生じる負圧により、液はこの空間内に吸込まれます。
吐出工程では再びお互いの歯は噛合いをはじめ、2つのギヤとケーシングにより構成される空間は収縮し液を押出します。

特注仕様（吐出ポート）
吐出ポートはポンプ正面から見て右側ですが、特注で左側も選択できます。

用途例

銅箔製造工程におけるニカワ液の無脈動定量注入
磁性スラリー液の定量移送
塗料・染料スラリー液の定量移送
凝集剤の定量注入
紙力増強剤の定量注入
電子材料のファインスラリーの無脈動定量移送

排煙脱硝装置内アンモニア水・尿素水スプレー
洗剤などの香料移送
金属部品、電子機器部品等の洗浄用溶剤移送
溶剤系接着剤移送
苛性ソーダ・98% 硫酸・硝酸などの移送

概略仕様（50/60Hz）

最大吐出量	35.2 / 42.5L/min
最高吐出圧力	1.0MPa
最高回転数	1800min^-1
主要材質	SUS316、SiC、Si₃N₄
モータ出力範囲	0.2〜3.7kW
液温範囲	0〜150℃
移送可能粘度	0.5〜10000mPa·s
スラリー液	お問合せください
シール方式	グランドパッキンまたはメカニカルシール