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こんなところにイワキです
このコーナーでは、イワキの技術力が支える様々なジャンルをご紹介しつつ、その製品が使われている分野が意外なほどに広いということをお伝えしているのですが、前回・前々回にお届けした清掃工場レポートがことのほか好評だったようで(#^^#)、気を良くしたメルマガ編集部こと「イワ気になる隊」は、次に関東地区の汚水処理施設まで足を伸ばしてまいりました(^O^)/
さて、今回取材させていただいたのは、5つの町の“し尿および浄化槽の汚泥処理”を一手に引き受けている、実に頼もしい施設です。この施設で処理されて、川へと放出される水は、「もとは汚水だったのかっ!」と見まごうほどのキレイさなのであります(@_@)
それでは早速、メンテナンスの現場に「突撃」いたしましょう!
「関係者以外無断立ち入り禁止」と書かれた扉を開けると、そこには様々なポンプがずらりっと並んでおりました。前回の清掃工場でもそうでしたが、こんなにもたくさんの「働くポンプ」を目の当たりにすると、その迫力で一瞬言葉が出なくなります。
これらの設備は、中央監視室にある「監視盤」によって、運転状況が集中的に把握され、常に円滑な運転が行われるよう、徹底管理されているのですが、各設備は配管によってつながっており、その間の移送を担うのがポンプの重要なお役目というわけです。
さて、今回メンテナンスを行うのは、「スクリューポンプ」です。サイズとしては、イワキのスクリューポンプでは中型ぐらいといったところでしょうか。
取材の前日、4台あるうちの2台のスクリューポンプのメンテナンスを無事終了し、本日は残り2台を行うということで、私たちが現場にやってきたときには宴もたけなわに、分解作業が着々と進められておりました。
今回メンテナンスを担当するのは、メンテナンス本部の田中部長を筆頭に、二人の吉田さんと、松本営業所の中条さんの4名のチームでした。
それではメンテナンスの様子を、実況風にお届けいたしましょう!
本日1台目のポンプは「凝縮汚泥移送ポンプ」です。4台とも同じ型式のポンプなのですが、それぞれ役割も、扱う対象物も違うため、摩耗箇所やチェックポイントが違います。ポンプも使用環境で個性がでてくるんですね。
まずは、分解出来るすべての部品を外し、部品の撮影を行います。
おや? 「うねうね」と曲がりくねった部品がありますね。近寄ってみましょう。
こちらはスクリューポンプの要となる「ロータ」と呼ばれる部品です。このロータとステータで形成される空洞が連続回転運動することにより、粘度の高い液体や、細かな石や砂利などが混ざり込んでいる汚泥でも、スムーズに移送することができるんです。
ピカピカに磨かれているようですが、表面には無数の傷が! この傷はいっぱい仕事をしてきた「証」です。新旧並んだ写真を見るとその違いは歴然としますね。その他の部品たちも、本当にお疲れさまでした!
さぁ、次は組立作業です。ダブル吉田チームが息の合ったコンビネーションを見せてくれます。
こちらは「ユニバーサルジョイント」と呼ばれる部位で、先ほど注目したロータを動かすためのものです。細かい固形物などの移送にも耐えられるようにゴムでカバーしていきます。
さぁて、もう少しで軸受けの部分の組立が完成! といったところで事件勃発! ロータ部を止めるための小さなビスが破損しているではありませんか。
たとえ小さな部品ひとつでも、それがなかったらポンプはポンプとしての役目を全うすることができません。しかし、ダブル吉田チームはそんなアクシデントにも慌てることなく、冷静に対応します。車に積んでいた予備の部品で、無事にすべての部品が収まるべきところに収まりました。あー、よかった。
予期しないことも起こりうるのがメンテナンスの世界。大抵のことが起きても現場でリカバリーできるように、様々な部品を用意するところから、すでにメンテナンスの仕事は始まっているのですね。まさに「備えあれば憂い無し」の現場を目の当たりにし、メンテナンスサービスの奥深さを実感した「気になる隊」なのでした。
さて、作業はいよいよ大詰めを迎え、新品の部品と交換し、さっぱりと生き返った「Newポンプ」を設備の中に組み込む作業を行います。そして次の「試運転」こそ、メンテナンス員の最も緊張する瞬間でもあるのです。
最も守らなくてはいけないのが時間との戦い。ポンプのメンテナンスをするために、そうそう長い間ストップしてしまっては、他の処理工程に支障がでてしまいます。概ね20分程度が限界だということで、その間に「完璧に元通りの状態」に仕上げなければなりません。
気になる隊がドキドキしながら見守る中、メンテ班はここでも落ち着いて作業を行っておりました。
「よいしょっ!」とみんなで力を合わせて重たいポンプを専用台に設置し、まずはボルトを軽く締めます。その後、くるくるとバルブのハンドルを回しているのですが、一体なんのために?
田中「これは、はずしている間にポンプの中にたまった空気を抜いているんです。空気が入ったままつないでしまうと、エアだまりができたり、キャビテーションの原因になってしまいます。それを起こさないようにするためには、この操作が必要不可欠なのです」
おおっ!キャビテーションを防ぐためだったのですね! キャビテーションは「ポンなる用語解説」でも取り上げましたから、どんな状態になるか、よ〜く理解しています。
なるほど、こうやって防いでいるのか・・・。現場の作業を実際に見ると、臨場感を持って深く用語も理解できることがわかりました。これぞ、ポンプなるほどっ\(^o^)/!
そうこうしているうちに、着々と再設置は進んで行きます。もうそろそろ完了するのでは?と思っていたのですが、ここにきて、なにやら細かい作業をしはじめました。最初は目視で。次は金属製の長いものさし(直角の定規)を使って、測ってはちょっと動かし、また測ってはさらにちょっと動かし・・・を、繰り返しているのです。現場にみなぎる緊張感(ドキドキ)。
気になる隊:「あのぅ・・・ なにか問題でもあったんですか?」
吉田「いえ、順調ですよ。今の作業は、モータ部とポンプの位置が垂直になっているかどうかを確認しているんです。ちょっとでもズレていると、ベルトにたわみがでたり、一カ所だけに負荷がかかり過ぎたりしてベルトの摩耗や破損の原因になってしまうので、いつも気合い入れてやってます」
なるほど! そういうことだったんですね! 特に今回メンテナンスを行ったスクリューポンプは、モータ部とポンプ部を垂直にベルトで結合しています。横置きモータのポンプに比べ、微妙な位置関係が求められるので、結構時間をかけて慎重に行うとのことでした。
初めて間近に見る作業だったので、気になる隊にとってはずいぶん長い時間が過ぎたように感じられたのですが、実際には数分程度のことでした。
田中「はい、終わりましたよ」
周りを見回すと、メンテナンス班全員の顔にも笑顔が戻ってきています。
さぁ、ご覧ください!
ピカピカに磨かれ、中身もすっかり新品と交換したスクリューポンプの凛々しいお姿を!
朝の9時からスタートし、終了したのが13時。これからお昼休みを挟んで、もう1台のメンテナンスにかかられるとのこと。がんばってくださいね!
今回も貴重なお仕事風景を見せていただいて、ありがとうございました。
このたび2カ所に渡ってメンテナンスサービスの現場を取材させていただきましたが、いずれの現場でも「Before」と「After」では、ポンプが見違えるようになっていることには、本当に驚きました。
こうして時間をかけて隅々までメンテナンスをすることで、こんなにもポンプを生き生きと蘇らせるのか!! 目からウロコが何枚も落ちまくった「気になる隊」。今後も機会があればメンテナンス員の仕事っぷりに密着していきたいと思います。
最後にご協力いただいたすべての方に感謝の気持ちを込めて、
ありがとうございました!!!
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