TCシリーズ(金属タイプ)の特長
- スラリー液や高粘度液の搬送・圧送に
- スラリー液・高粘度液・溶剤などに適したモデルです。ポンプ本体の材質はステンレス(S型)・アルミ合金(A型)の2種類、ダイヤフラム材質はゴム系4種類・樹脂系3種類を標準化しました。排水・搬送・圧送用ポンプとして幅広く活躍します。
- エアー消費を大幅削減
- エアー室の構造変更により、従来機種に比べエアー消費を大幅に削減しました。高吐出圧力運転時において、エアー消費を最大50%削減できます。
• 最大吐出量付近のデータ比較となり、機種、移送する液体、配管により異なります。
- Max. 0.85MPa の高圧吐出
- Max.0.85MPaの高圧吐出が可能です(一部機種)。また吐出圧力は供給エアー圧力に比例するため、エアーレギュレータの調整で容易に制御することができます。
- 作動安定性が向上
- エアー切換方式はスプール式(05, 10, 15, 25型)、メカニカル式(50, 80型)と、電気式です。小型機種(05, 15, 25型)には独自構造のループドCスプール®を採用し、作動安定性が大幅に向上されています。
- 防爆対策は不要
- 圧縮エアーで駆動するため、特別な防爆対策は不要です。またオーバーロードによる発熱もないため、防爆エリアでも使用可能です。
- 完全自吸式
- 完全自吸式で呼び水は不要です。また空運転やエアー混入液の移送も可能です。吸上げ・ドブづけ・押込み、いずれの場合でも使用できます。
ループドCスプール® (PAT. PEND.)
ループドCスプールは、独自構造のループドCスプリングを採用しており、従来のC型スプリングよりバネを長くすることで、耐久性を向上し、中間停止軽減効果が大きくなりました。またスプール本体が軽量なアルミ材質なので、これらの効果をより大きくしています。

作動原理

スプール式の作動原理(TCS/TCA05, 10, 15, 25型)
- エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動し、ポンプ室Aの液体が押出され、同時にポンプ室Bに液体が吸込まれます。
- センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動するとスプール弁が切換り、圧縮エアーはエアー室Bに送られます。
- すると、センタロッドは右へ移動し、ポンプ室Bの液体が押出され、同時にポンプ室Aに液体が吸込まれます。この動作の繰返しにより液体が連続的に吸入・吐出されます。
メカニカル式の作動原理(TCS/TCA50, 80型)
- エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動し、ポンプ室Aの液体が押出され、同時にポンプ室Bに液体が吸込まれます。
- センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動するとスライドバルブが切換わり、圧縮エアーはエアー室Bに送られます。
- すると、センタロッドは右へ移動し、ポンプ室Bの液体が押出され、同時にポンプ室Aに液体が吸込まれます。この動作の繰返しにより液体が連続的に吸入・吐出されます。

電気式(センサ検知式)の作動原理
- エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動します。
- センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動すると、センサC(静電容量型または光ファイバー型)がこれを検知し、コントローラが作動して電磁弁が切換ります。
- 電磁弁が切換ると、圧縮エアーはエアー室Bに送られ、ダイアフラムはセンタロッドとともに右方向へ移動します。
- センタロッドがストロークいっぱいまで右に移動すると、センサD(静電容量型または光ファイバー型)が検知し、コントローラが作動して電磁弁が切換り、右図の状態に戻ります。この動作の繰返しによりダイアフラムは連続的に往復動します。
注:右のイラストは静電容量型のものです。光ファイバー型の場合はポンプとコントローラの間にアンプ(オプション)が必要です。
注:上図は静電容量型のものです。光ファイバー型の場合はポンプとコントローラの間にアンプ(オプション)が必要です。
概略仕様
最大吐出量範囲 |
11.5〜950L/min |
最高吐出圧力範囲 |
0.7〜0.85MPa |
最大エアー消費量範囲 |
250〜8000NL/min (ANR) |
供給エアー圧力範囲 |
0.1〜0.85MPa |
主要材質(ダイアフラム部) |
CR、NBR、PTFE、TPEE、TPO、EPDM、FKM |
液温範囲 |
0〜100℃(機種により異なります。) |
粘性液 |
8000mPa·s(機種により異なります。詳細はお問合せください。) |
スラリー液 |
濃度:40wt%、粒径:1〜10mm(機種により異なります。詳細はお問合せください。TC05型はスラリーの取扱い不可) |
シール方式 |
シールレス |