TCシリーズ(金属タイプ)の特長

スラリー液や高粘度液の搬送・圧送に

スラリー液・高粘度液・溶剤などに適したモデルです。ポンプ本体の材質はステンレス(S型)・アルミ合金(A型)の2種類、ダイヤフラム材質はゴム系4種類・樹脂系3種類を標準化しました。排水・搬送・圧送用ポンプとして幅広く活躍します。

エアー消費を大幅削減

エアー室の構造変更により、従来機種に比べエアー消費を大幅に削減しました。高吐出圧力運転時において、エアー消費を最大50%削減できます。

• 最大吐出量付近のデータ比較となり、機種、移送する液体、配管により異なります。

高圧吐出・圧力制御が容易

Max.0.7MPa(一部0.85MPa)の高圧吐出が可能です。また吐出圧力は供給エアー圧力に比例するため、エアーレギュレータの調整で容易に制御することができます。

防爆対策は不要

圧縮エアーで駆動するため、特別な防爆対策は不要です。またオーバーロードによる発熱もないため、防爆エリアでも使用可能です。心臓部のエアー切換方式は、新開発のループドCスプールと新メカニカル方式の採用により、作動性能が向上しました。

• 機種によりエアー切換方式は異なります。

一貫した国内生産

設計から生産まで環境・コストを配慮し、一貫した国内生産で タイムリーなレスポンスとサービスを提供いたします。またアフ ターサービスも国内支店・営業所の13拠点と100カ所以上の販 売代理店が迅速で確実にサポートします。

完全自吸式

完全自吸式で呼び水は不要です。またエアー混入 液の移送も可能です。吸上げ・ドブづけ・押込み、いずれの場合 でも使用できます。

ループドCスプール

ループドCスプールは、独自構造のループドCスプリングを採用しており、従来のC型スプリングよりバネを長くすることで、耐久性を向上し、中間停止軽減効果が大きくなりました。また、スプール本体には軽量なアルミ材質を採用。これらの効果をより大きくしています。

作動原理

■スプール式
  1. エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動し、ポンプ室Aの液体が押出され、同時にポンプ室Bに液体が吸込まれます。
  2. センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動するとスプール弁が切換り、圧縮エアーはエアー室Bに送られます。
  3. すると、センタロッドは右へ移動し、ポンプ室Bの液体が押出され、同時にポンプ室Aに液体が吸込まれます。この動作の繰返しにより液体が連続的に吸入・吐出されます。
■メカニカル式
  1. エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動し、ポンプ室Aの液体が押出され、同時にポンプ室Bに液体が吸込まれます。
  2. センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動するとスライドバルブが切換わり、圧縮エアーはエアー室Bに送られます。
  3. すると、センタロッドは右へ移動し、ポンプ室Bの液体が押出され、同時にポンプ室Aに液体が吸込まれます。この動作の繰返しにより液体が連 続的に吸入・吐出されます。

■電気式(センサー検知式)
  1. エアー室Aに圧縮エアーが送られると、一対のダイアフラムはセンタロッドとともに左方向へ移動します。
  2. センタロッドがストロークいっぱいまで左に移動すると、センサC(静電容量型または光ファイバー型)がこれを検知し、コントローラが作動して電磁弁が切換ります。
  3. 電磁弁が切換ると、圧縮エアーはエアー室Bに送られ、ダイアフラムはセンタロッドとともに右方向へ移動します。
  4. センタロッドがストロークいっぱいまで右に移動すると、センサD(静電容量型または光ファイバー型)が検知し、コントローラが作動して電磁弁が切換り、右図の状態に戻ります。この動作の繰返しによりダイアフラムは連続的に往復動します。

注:上のイラストは静電容量型のものです。光ファイバー型の場合は ポンプとコントローラの間にアンプ(オプション)が必要です。

概略仕様

最大吐出量範囲 11.5〜950L/min
最高吐出圧力範囲 0.7〜0.85MPa
最大エアー消費量範囲 250〜8000NL/min (ANR)
供給エアー圧力範囲 0.1〜0.85MPa
主要材質 ADC12、AC4C(アルミ)、SCS14(SUS316相当)
液温範囲 0〜100℃(機種により異なります。)
粘性液 8000mPa·s(機種により異なります。詳細はお問合せください。)
スラリー液 濃度:40wt%、粒径:1〜10mm(機種により異なります。詳細はお問合せください。TC05型はスラリーの取扱い不可)
シール方式 シールレス

 

製品に関する情報

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