このコーナーでは、ポンプにまつわる様々な「専門用語」にスポットを当て、イワキ流のノウハウをたっぷり交えつつ、楽しく軽やかに解説。今まで「なんとなく」使っていた業界の方はもちろん、専門知識ゼロでもわかる楽しい用語解説を目指しています。ひらめきで始まった「今日の一句」も、思いがけず反響がありましたので、今回もさらに磨きをかけてお届けしたいと思います。

今回の用語は>>>>>分解能(bunkainou)

【分解能】
器械・装置などで物理量を測定、識別出来る能力のこと。望遠鏡、顕微鏡では、見分けられる二点間の最小距離または視角をさし、テレビやデジカメでは画面の距離あたりの解像度を表す時に使われています。イワキの電磁定量ポンプにおける「分解能」は、設定流量を精度よく、どれだけ細かく注入できるかを表します。

「このポンプは高分解能で…うんぬん…」などと良く言いますが、改めて考えると「分解能」ってなんでしょう?
文字から察するに「能力(性能)の分解精度」??わかったようでよくわからない。

突然ですが、スーパー銭湯でくつろいでいる自分の姿をイメージしてみてください。

まぁ、スーパー銭湯限定ではなく、温泉でもスパでも、思い描きやすいところをチョイスしていただき、ついでに「あ“〜、極楽、ごくらく…♪」なんて言ってみると、より臨場感たっぷりになるかと思います。

分解能と銭湯、一体どんな関係が? とお思いでしょうが、もうちょっとお付き合いください。

このあったかくて清潔なお湯を堪能できるのも、しっかりと衛生管理されているおかげです。

レジオネラ菌などを繁殖させないように殺菌剤(塩素系)を注入していることは、皆さんもご存知だと思いますが、その注入方法と分解能が大いに関係している のです!

たとえば、湯船の温水を循環したり、ろ過させている配管の中に殺菌用薬液を注入する場合、
一度に「どばっ!」と入れても、何度かに分けていれても、薬液を入れることはできますが、一度に「どばっ!」と入れたのでは、循環温水中の薬液濃度が均一にはなりません。

私たちが安心して、こころの底からのんびりと「あ〜、極楽、ごくらく…♪」なんて言えるようにするには、必要な薬品量をできるだけ小刻みに「ちょい、ちょい」と入れていくに限ります。

でも、循環温水量が多いと一回当たりに入れる量が少なければ、速いスピードで入れていかないと温水量に追いつきません。また入れる速度が遅いと、設定した薬液濃度にするのに時間も掛かってしまいます。

そこで求められるのが「注入スピード」です。目にも留まらぬ猛スピードで、「ドドドドドーッ!」と連続注入できれば、一回の量は少なくても設定した薬液濃度に到達できるわけです。

この「1分間にどれくらい打てるのか?」という連打能力が注入スピードの「分解能」です。

めちゃめちゃ手の早いドラマーやパーカッショニストが、ものすごく速いビートをたたき出しているイメージですね。

注入スピード分解能のイメージ写真

一般的な電磁駆動式定量ポンプの分解能は、180spm程度ですが、イワキの電磁定量ポンプは名ドラマーぞろい! 1分間になんと360ビートを刻む(6回/秒)ことができるんです。
しかも、さらに小型の電磁定量ポンプ HRPシリーズでは、720spm(12回/秒)という速さを実現しています。

まさに世界最速*1\(^o^)/

でも、イワキは最初から「速さに挑戦!」したわけではなく、お客様のご要望にお答えしているうちに、気がつけば世界一になっていた…というのがホントのところなんですけどね。

また、イワキの電磁定量ポンプシリーズは、外部信号でも制御が可能なので水処理、食品工場、化学工場、分析機器など幅広い用途で活躍しています。

*1)世界最速spmは産業用ケミカルポンプに限っての表現になります。

今日の一句

おいらはドラマー。イワキはポンパー。
刻むぜ!挑むぜ!分解能の激速ビート !!

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