このコーナーでは、様々な分野で使われているイワキのポンプの中から、「え?こんなところに?!」と思っていただけるポンプの現場にスポットを当て、いろんなシーンで活躍するポンプを紹介しています。

今回メルマガ編集部こと「イワ気になる隊」が向かったのは、神奈川県綾瀬市にあるライフクリーニング様。医療や福祉の現場で使われるタオルやシーツ類、医療従事者が着用されるユニフォームなどを綺麗に洗い、乾燥して美しく仕上げるところまでを一手に引き受けるリネン工場です。

クリーニングとイワキのポンプ? とお思いになる方もいらっしゃると思いますが、それもそのはず、ここまで大規模なクリーニング工場への納品は、イワキにとっても初チャレンジ! そしてライフクリーニング様にとっても、イワキのポンプの導入は、大きなチャレンジだったのです。それぞれのチャレンジを見事達成し、Win&Winな関係になったイワキとライフクリーニング様。そこにはどんなドラマがあったのか、早速「突撃!」してみたいと思います。

腹が減ってはなんとかで、まずは腹ごしらえ

ライフクリーニング様の取材が決まり、取材に備えて地図を調べていると、おお、なんということでしょう。厚木基地のすぐ近くであることがわかりました。普通はなかなか訪れる機会のない場所です。まずはこの目で見てみたいと早速イワ気になる隊の「気になるセンサー」が反応し、周辺取材からスタートする運びとなりました。

取材当日。その日は関東に「台風直撃か?」などと言われていたのですが、普段の行いが良いせいなのか(笑)、ありがたいことに雨もそれほどではありませんでした。颯爽とイワキカーに乗り込み、いざ基地へと向かいます。

基地に近づくに連れ、なんとなく街の様子がアメリカンなムードになってきたような・・・。そして、あれに見えるは厚木基地の正面玄関ではありませんか! せっかくなので、記念写真をパチリ。

米海軍 厚木航空施設

私たちは普段「厚木基地」と呼んでいますが、正式名称は「米海軍 厚木航空施設 海上自衛隊 厚木航空基地」で、文字通り海上自衛隊と米海軍が共同で使用している基地です。名前には「厚木」とありますが、厚木市にあるわけではなく、大和市と綾瀬市にまたがったところにあります。

その広さなんと東京ドーム108個分! なぜ「厚木」なのかは諸説あるそうですが、この門をくぐれば、そこはアメリカ。中には入れませんでしたが、ただ見ているだけなのになんだかテンションが上がります。

ならば、ランチもアメリカンテイストで♪ と、カラフルな外観に誘われるまま、すぐ近くにある『マミス キッチン』に入りました。

ん? よく見ると「ブラジリアンレストラン」と書いてある・・・。ま、小さいことは気にしない〜っと、ドアを開けたら、Wow! 店内はまさにアメリカ。米軍兵士とお見受けする屈強なメンズたちが、気持ち良いほどモリモリと食べていました。

そして、こちらが私たちも食べたスタッフさんのオススメメニュー。比較対象物がないので、写真だとそのスケール感がお伝えできないかもしれませんが、間違いなく「アメリカンサイズ」です。フライドポテトだけでも半端ない量です。栄養満点、ボリュームは超満点。もうめちゃくちゃお腹いっぱいになりました。

Mam`s Kitchen(マミスキッチン)

ランチはオススメのスパイシーな牛肉料理とチーズバーガーをチョイス

スパイシーな肉料理
チーズバーガー

ライフクリーニング様へGO!

アメリカとブラジルの美味しくも超ド級な洗礼を受け、エネルギー満タン状態でいよいよ本日の取材場所、ライフクリーニング様へ。

株式会社ライフクリーニング

イワ気になる隊の到着をわざわざ外で待っていてくれたのは、株式会社ライフクリーニング代表取締役の大隅重一様と、専務の加藤由仁様。実はこのお二人は「義父」と「息子」の仲なのですが、そこにも驚きのドラマが・・・。その辺のお話は「後編」でじっくりとお伝えいたしますので、どうぞお楽しみに。

さて、まずは工場見学からLet’s GO! 「お客様はこちらからお願いします」と、お二人に案内されたのは手洗いコーナー。そうですね、建物の中に入る前には、手洗い&消毒は徹底しなければなりません。シンクのそばには強酸性水生成器とオゾン発生装置が設置してありました。

── クリーニング工場だけにクリーンな環境づくりは大切だと思いますが、ここまで徹底したのはなぜですか?

大隅「うちは主に病院や介護施設で使ったシーツや枕、お医者さんや看護師さんが着るユニフォームを扱っているので、みんなに安心して働いてもらえるようにと設置しました」

なんと素晴らしい! スタッフの皆さんが安心して働ける環境づくりを徹底していらっしゃるんですね。まさに従業員ファースト。

大迫力! 洗濯物の山・山・山!

強酸性水とイオンのダブル除菌も済み、いよいよ工場見学開始! さすがクリーニング工場。あちらを見ても、こちらを見ても、洗濯の山・山・山! こんなに大量の洗濯物を一度に見たのは生まれて初めてです。正直、もっとバタバタとしているものかと勝手にイメージしていたのですが、想像以上に整然としていて驚きました。ここは2020年2月から本格稼働したばかりの新工場なのですが、新しさに加え、オペレーションがとてもしっかりしていることがよくわかります。清々しいほどにキチンと、洗濯物が種類別、素材別に仕分けられておりました。

種類別、素材別に分けられた洗濯物

綺麗に仕分けられた洗濯物たち。工場の中はとてもクリーンでした

おや、この大量のパフパフしたものは、枕ですね? ここでは1日約1500個もの枕を洗っているそうで、改めて「枕って洗えるんだ・・・」と、再認識したイワ気になる隊。もちろん洗える素材に限りますが、今度自分の枕も洗ってみようと、心の中で小さく決意しました。

大洗濯機

洗える素材の枕はご覧の通り、洗濯機に入れて洗います

大型洗濯機の中でグルングルン洗われていく枕たち。気持ちよさそうだなぁ・・・。その姿を見ていると、なんだかこちらまで心洗われて、清らかになっていくような気がします。

そのせいなのか、すれ違う従業員さんに、いつもより大きな声で挨拶してしまうイワ気になる隊。そして、忙しい中、イヤな顔ひとつせず、ニッコリ微笑んで挨拶してくれる従業員のみなさん。マスクをしていても、その下にはキュートな笑顔があることがよくわかります。

── ところで社長、外国の方が多いようにお見受けしますが・・・

大隅「そうなんです。今は日本人と外国の方、半々くらいです。ベトナム、タイ、フィリピン、カンボジア、ラオスなど、いろんな国の人が働いていて、みんな真面目で真剣に仕事と向き合ってくれています」

おお、そうなんですね。なんてインターナショナル!

実は、今回お邪魔したのは、この「インターナショナルな職場」であるが故に、ずっと頭を悩ませていた『ある問題』を、イワキのポンプがズバリ解決したというウワサを聞きつけたからなんです。

その立役者であるイワキ東京支店営業1部の中嶋太郎さんも気になる隊一行に加わり、目的のポンプがある洗濯エリアに向けて、いざ、前進!

大型洗濯機をバックアップするイワキの電磁定量ポンプ

洗濯エリアに到着しました。ズラリと並んだ大型洗濯機は全部で9台。なかなかの迫力です。

1台で1回に洗う量は、素材や種類ごとに仕分けたラック1つ分。1台で1日約100キロもの洗濯物を綺麗に洗い上げているそうです。すごいパワーですね。

ズラリ並んだ大型洗濯機

大型洗濯機9台で1日トータル約900キロもの洗濯物を処理

ライフクリーニング様は、さきほどの枕の他に、医療用のシーツやタオル、おしぼり、そしてユニフォームをメインに扱っていらっしゃいます。素材によって使用する洗剤の種類、入れる順番、量がキチンとマニュアル化されています。

使う薬剤は洗剤、苛性ソーダ、漂白剤、次亜塩素酸の4種類。これを素材や量に合わせて、毎回適量を正しい順序で洗濯機に投入していくのですが、以前はこの作業を人の手で行なっていたといいます。

洗剤や漂白剤といっても家庭で使うものとは違いますから、取り扱いには十分注意を払わなければなりません。

作業そのものは、「液を計量カップで計って洗濯機に投入」というシンプルなものなのですが、「誰が計るか」によっても微妙な量の違いが出てしまう上に、こぼしてしまったり、誤って作業者の服や肌につけてしまったりと、どうしても人為的ミス、薬剤のロスが発生してしまいます。

薬剤を持つ手

計量カップでの計測は投入量にバラツキが

幸いなことに今まで大きな事故は起こっておりませんが、この人為的ミスと薬剤のロスは、「インターナショナルな職場」であることで、より発生する率が高くなっていました。海外からの研修生は、最長でも3年間しか日本にいることができません。まだ日本語学習の途上にある研修生に、薬剤の役割や扱い方を教えるのもひと苦労。理解する方も大変だったと思います。

指定された薬剤を正しく入れないと、洗濯物としての品質が担保されません。場合によってはやり直しになることもあります。なんとかならないものか・・・と、長年大隅社長を悩ませていた薬剤の投入問題を、イワキのポンプが「自動化」することによって、すべて解決したのです!

そのポンプがこちら、電磁定量ポンプのEH-E型です。その数なんと、21台! こんなにたくさんのポンプが綺麗に整列したのを見たのは、気になる隊も今回が初めて。赤とブルーのコントラストに形状のデザインも含め、「う、美しい・・・」 手前味噌で申し訳ありませんが、素直にそう思ってしまいました(笑)

電磁定量ポンプ

電磁定量ポンプで決められた量をキッチリ大型洗濯機へ送っています

21台の電磁定量ポンプ

全部で21台のポンプが4種類の液体を定量移送

洗濯機へと続く配管

液剤は天井の配管を通って、それぞれの洗濯機へ

ポンプから一番離れたところにある洗濯機まで、その距離なんと30メートル! しかも、洗剤は水のようにサラサラではなく、かなり濃度の高いドロドロの液体です。もちろん指定の量がしっかりと注入されるように設計されておりますが、実際に動くかどうか、正直、運転するまで心配だったと中嶋さんは言います。でも、結果はオーライ! 見事ミッションクリアです。

大隅「このポンプが導入されたおかげで、研修生でも間違いなく、安全に薬剤を扱うことができるようになりました。なんといっても、指定の番号を押すだけで、正しい薬剤が正しい量で投入されるんですから、今までの苦労はなんだったの? というくらい問題が見事に解決されました。現場のみんなもとっても喜んでいます」

── ありがとうございます! ポンプメーカー冥利に尽きるお言葉です。皆さまのお役に立てて、本当によかった!

大隅「それだけじゃないんです。もっと嬉しいことがありまして・・・」

── え? なんですか? もっと嬉しいこと?!

その先が聴きたくて、耳がダンボのようになってしまったイワ気になる隊。詳しいお話を伺おうということになり、工場から事務所へと場所を移すことになりました。さぁ、気分も新たに、ライフクリーニング様のドラマのすべて、語っていただきましょう!

次回もどうぞお楽しみに。

株式会社ライフクリーニング

会社創立 平成15年(2003年)
所在地 神奈川県綾瀬市早川2647-34
事業内容 クリーニング、リネンサプライ

この記事の関連製品

関連記事

製品に関する情報

カタログ、資料ダウンロード

製品資料データ、カタログ、取扱説明書を会員サイトからダウンロードできます。

イワキのサポート
よくあるご質問、各種お問い合わせ、製品メンテンナンス動画など、イワキ製品のサポートについてご紹介します。