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ポンプなるほど
このコーナーでは、ポンプにまつわる様々な「専門用語」にスポットを当て、イワキ流のノウハウをたっぷり交えながら、楽しく軽やかに解説します。今まで「なんとなく」使っていた業界の方はもちろん、専門知識ゼロでもわかる楽しい用語解説を目指していますので、気楽に読んでいただければ幸いです。
また、文末の「今日の一句」にもご注目ください。クスッと笑えて記憶に刻まれるよう、毎回魂を注いで作っております。
【ストローク数】 Stroke rate, Stroke number
往復動ポンプの1分間あたりのポンプ動作回数。単位はspm(strokes per minute)が用いられる
前回スポットを当てた「ストローク長」に続き、今回は「ストローク数」に注目してみましょう。「長(チョウ)」と「数(スウ)」、この2つがしっかりと理解できれば、「通(ツウ)」になること間違いなし! なんてことは置いておいて、早速本題に入りましょう。
その前に少しだけ前回の復習です。「ストローク長」とは、ポンプのシャフト部分が動く距離(長さ)のことでした。これによってポンプが1回に吐出する量、つまり「1ショット(shot)」が決まります。ストローク長が大きく(長く)なれば1ショットの量が増え、逆にストローク長が小さく(短く)なれば、1ショットの量は少なくなります。はい、ここまではよろしいですね。
では今回の主役、「ストローク数」ですが、読んで字のごとく「ストローク(一行程)の数」という意味です。この数が表すものは「1分間に何回ポンプのシャフトが往復動するか」、つまりダイヤフラムポンプやプランジャーポンプなどの往復動ポンプが、「1分間に何回吐出できるか」を数値で表したものです。単位は「spm」。「ストロークス・パー・ミニット(Strokes Per Minute)」の頭文字で表します。
そして吐出量とストローク数の関係を下記のように表すことができます。
[吐出量 L/min]=[1ショットあたりの吐出量 L]×[ストローク数 spm]
直動ダイヤフラム式定量ポンプ LKシリーズの機種選定表(仕様表)を見てみると50Hzと60Hzに分かれているだけで、「吐出量」と「ストローク数」の数字はすべて1つです。これは動力源となっているモーターの回転数とストローク数が大いに関係していることを物語っています。
たとえば、LK-11型の50Hzのストローク数は「48 spm」 です。つまり1分間に48回、吐出できるということがわかります。
吐出量は0.020 L/minですから、[0.020 L/min ÷ 48 spm ≒ 0.00041 L/stroke]で、1ショットあたりの吐出量がわかります。
続いて電磁石を動力にした電磁駆動定量ポンプ EHNシリーズの場合を見てみましょう。
仕様表を見ると、ストローク数は「1〜360spm」となっています。これは、「1分間に最低1回。最高360回まで吐出します」ということです。先程の定量ポンプとはずいぶんと事情が違いますね。
これはポンプに搭載されたコントローラで、1〜360spmまで1spm刻みの設定が可能になっているからです。1spm刻みのストローク数制御とストローク長調節を併用することで、吐出量を幅広く設定することが可能となっています。
前回説明した「ストローク長」と「ストローク数」が、往復動ポンプの性能に大きく関係していることが分かりますね。
1〜360spm。これがイワキの一般的な電磁定量ポンプのストローク数なのですが、この2倍の720 spmのスピードを実現した電磁定量ポンプがあります。それが「HRPシリーズ」です。ストローク数は1〜720spmまで。1ショットあたりの吐出量は0.055mLで、微少流量の均一注入に適しています。
コンパクト設計で装置組込みに最適なポンプで、イワキ本社のエントランスに設置した消毒用アルコール自動供給装置にも使われています。
今日の一句
単なる数字も意味がわかれば、いろんなドラマが見えてくる。
長(チョウ)さん、数(スウ)さんの仲良しコンビが、往復動ポンプの性能の要。
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