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こんなところにイワキです
このコーナーでは、様々な分野で使われているイワキのポンプの中から、「え?こんなところに?!」と思っていただけるポンプの現場にスポットを当て、いろんなシーンで活躍するポンプを紹介しています。
≪極感の北海道、製糖工場で働くサニタリーロータリーポンプ・前編≫に引き続き、ホクレン農業協同組合連合会様 中斜里製糖工場よりお届けします。さて、ホクレン製糖課の皆さんから、砂糖の原料や製造プロセスについてのレクチャーをしっかり受けたメルマガ編集部こと「イワ気になる隊」。イワキのポンプとの出会い、そして中斜里製糖工場で「一度も止まることなく頑張っている」ことを伺いました。そんなポンプをこの目で見てみたい! 熱い思いに駆られて、工場見学、スタートです!
「こちらです」と案内されるがままに屋外に出てみると、こんもりとうず高く積まれた茶色の小山が目に飛び込んできました。
ん? 何かの工事中?・・・・
てっきり土の塊だと思ってと近づいてみると、なんと掘りたてのビートの山でした。
ちょっと大きめの力強いジャガイモといえば、イメージしやすいでしょうか。
大きさはメロンくらいで、大きいものだと小顔の人の顔くらいはありそうです。
ビートの山を見上げるなんて、まさにここでしかできない体験です。さすが北海道、もう、スケール感が違います!
ドドドドッーッ。ビートの山の向こう側では、大爆音とともにものすごい勢いで水が発射されています。まるで水の波動砲ですね。消防士さんが消火の際に使うホースの数倍の威力があるそうで、毎時1,500m3もの水が使われているそうですが、このとてつもない水の勢いでビートの泥を取り除き、工場本館の中へと運んでいるのです。
この山は1日でなくなっちゃうというのですから、どんなに大量にビートを扱っているのか、お分かりいただけると思います。あまりの迫力にあんぐり口を開けたまま、しばし見とれる「イワ気になる隊」でしたが、あっ! ビートの山の中に人影発見!
細かな角度調整などはどうしても人の力でなければできないので、人の手によって水の方向をコントロールしているそうです。
前編でも書きましたが、ここ中斜里製糖工場は、ビートの収穫に合わせて、10月〜4月の約6ヶ月間稼働し、一度動き出せば24時間休みなく、ノンストップでビートを原料に砂糖を作り続けます。したがってこの洗浄も24時間休みなし! 極寒の中、どんなに寒くて大変なことか! ただただ頭が下がります。
普段何気なく調味料として使っている砂糖ですが、こんな過酷な工程を経て、私たちの口に入っているんですね。これからはもっとありがたくいただこうと、心に決めた「イワ気になる隊」でした。
足元の水溝を覗いてみると、勢いよくビートが流れていくのが見えました。では、私たちもビートのあとを追って工場の中へと参りましょう。
入り口付近で、あっ! イワキのポンプ発見! この赤と青のコントラストは、電磁定量ポンプですね。この中斜里製糖工場では製造工程の中で発泡するプロセスが多々あり、消泡剤を定量注入するために、全部で7台の電磁定量ポンプが使われているそうです。
加藤「そういえばイワキの定量ポンプも丈夫ですね。以前は定量ポンプは2〜3年で交換する消耗品だと考えていたのですが、イワキのポンプを使うようになって、ちょっと考えが変わってきました。上手に使えばすごく長持ちしますよね。しかも、ここ数年でさらに丈夫になったというか、ぐっとパフォーマンスが良くなった印象があります」
ありがとうございます! そうなんです。実は数年前に電磁定量ポンプの仕様を見直し、改良を加えているんです。
実際に使っている方に実感していただけるなんて、ポンプメーカー冥利に尽きるというものです。そんな話を伺って、現場で頑張るポンプの背中がやけに頼もしく見えました。がんばれよ〜。
では、先へ進みましょう。綺麗に洗浄され皮が剥かれたビートは截断機の中に投入され、スティック状に細かくカットされていきます。目の前に流れていくのは、まさに揚げる前のフライドポテト! なんでもこの形にするのが、砂糖を最も効率よく抽出できるのだそうです。
軽く傾斜しているのがお分かりになりますか? スティック状のビートが向かっているのは、「タワー」と呼ばれる装置の中。1階から4階までの高いタワーの中で、ビートは温水に浸されて糖分を抽出されていくんです。その量、1日に6,000トン!
お次はコントロールルーム。ここですべての工程を管理しています。そういえば、広い工場内、誰にも会わないなぁ〜と思っておりましたが、この部屋で集中管理していたからなんですね。
階段を上っていくと、梱包作業エリアが階下に広がっていました。時折大きなばつ印「×」がついた大型紙袋が、コンベアを流れていくことがありましたが、これはわざと不良品を流して、検査機(金属探知機)が正しく動くか、定期的にチェックをするためだそうです。
こうやってしっかり安全確認をされているんですね。
ずんずん先に進んでいくと、あれに見えるは・・・! そうです、イワキのサニタリーロータリーポンプです!
ここが噂の分蜜エリア。濃縮した熱々の糖液を、砂糖の結晶と蜜に分けるために遠心分離機にかけるのですが、その液を装置に送り込む重要な任務を、イワキのポンプたちが任されているのです。
前編でお届けしたように、この工程で問題になっていたのが「ポンプの振動」でした。ポンプが扱うのは80〜90℃の「熱々」で「ドロドロ」の濃い砂糖の液体です。
ポンプ自体の振動で、接続部分が緩んだり、配管やその他の設備に亀裂が入ったりしたらどんなに大変なことになるか! やはり百聞は一見にしかずですね。
さきほどお話を聞いて理解していたつもりでしたが、現場を見て、その重要性が心底納得できました。
佐々木「触ってみてください。振動がほとんどありませんから」
── え? 触っていんですか?!
実際の現場で働いているポンプに触れる機会など、滅多にあるもんじゃございません。喜び勇んで直に手を触れると、こんなに大きなポンプなのに、静か〜に動いています。
実はすぐ近くに他社製の大型ポンプがあり、それも触らせていただいたのですが、手のひらが振動でジンジンします。
佐々木「違うもんでしょ? 比べないとなかなかわかりませんけどね」
三台並ぶサニタリーロータリーポンプはいずれもピカピカに光っていて、とても17〜8年もお使いになっているとは思えないほどの美しさ。
半年稼働、半年メンテナンスという使い方をされていることもあるとは思いますが、中斜里製糖工場の皆さんがとても丁寧にポンプを扱っていただけているのが、ひしひしと伝わってきます。本当にありがとうございます!
── ちなみに、工場の中では全部でどのくらいのポンプが動いているんですか?
何気なく質問してしまった「イワ気になる隊」の言葉に、一瞬戸惑いつつも、真摯に数えてくれた製糖課のみなさん。大小合わせて軽く1000台以上はあるよね。1500台くらいか? と答えてくださいました。ざわつかせてしまってすみません。でも、思った以上にたくさんのポンプをお使いなんですね。
葉山「ポンプは我々にとって必需品。ポンプが動かなければ砂糖作りはできませんよ」
この言葉がとても印象に残りました。
ポンプは動いて当たり前。動かなければご迷惑がかかる・・・幸いなことに中斜里製糖工場では、今までポンプがノートラブル、ノンストップで動き続けられました。引き続きこの平穏無事が令和になっても続くよう、気を引き締めてまいります。そしていつの世も「イワキのポンプは丈夫だねぇ〜」と笑っていっていただけるポンプを作り続けたいと思います。
本日はどうもありがとうございました!
オフィシャルな取材はここまで。「せっかく東京から来てくれたのだから」と、ここからは金田次長も加わり、楽しい昼食タイムと相成りました。
連れて行っていただいたお店は、ご近所にある人気の定食屋産「しれとこ里味(さとみ)」さん。地元知床(しれとこ)と斜里(しゃり)の食材が自慢なだけあって、どれも美味しそうで迷いに迷いましたが、名物「つぶのかきあげ」と「ほっけ」は押さえておこうということに。
つぶ貝をかきあげにするなんて、関東ではなかなかお目にかかれませんよね。さすが北海道、ほっけも立派で脂がほどよく乗っていて言うことなし。
そこで聞いた「地元あるある」。このあたりではなんと、納豆に砂糖を入れて食べるんですって!
葉山「焼いたお餅に砂糖醤油をつけて食べるでしょ。あんな感じです」
へぇ〜、そうなんですか! それは実に興味深い! ちなみに葉山課長はカラシは入れないそうです。興味がある方、ぜひチャレンジしてみようではありませんか。
昼食までご一緒できてうれしかったです。
ありがとうございました!
中斜里製糖工場のみなさまに別れを告げて、「イワ気になる隊」ここからはお馴染みの周辺取材です。まずは約20分ほどのところにある絶景ポイント「天に続く道」へと車を走らせました。
なぜそんな風に呼ばれるのか? 看板に書いてある通りにスタート地点に立って、くるっと後ろを振り返ると・・・
どうですか、 地平線に向かってぐいーーーーんと道が急上昇しているように見えませんか。
写真だとちょっと遠すぎて良くわからないかもしれませんね。望遠レンズを持って行かなかったことが返す返すも悔やまれますが、それはのちの教訓に生かすとして、現地で見ると道そのものがスキーのジャンプ台みたいで、実に感動モノでした。とにかく広いぞ、北海道!
ちなみに、看板のクマさんは斜里町のマスコット、トレッキングベアーの「トコさん」。
実際にクマも出る・・・らしいですよ。
「天に続く道」を見下ろしながら深呼吸する「イワ気になる隊」。ふと視線を横に向けると、何やら白いものが・・・海に近いらしく、せっかくですので行ってみました。すると・・・
ザ・流氷〜〜〜〜!!
札幌営業所の内田主査も「こんな近くで見るのは久しぶり〜」とテンション高めで近づいていきました。「イワ気になる隊」も、近年なかなか見ることができなくなっている流氷に感動。ちょっとブルーがかっているところが綺麗で、それこそ「ずっと見ていられる」麗しの風景でした。
とても美しい流氷だったのですが、私たちには斜里と網走という場所をもっとお伝えする大事な使命が! 後ろ髪を引かれる思いで車に乗り込み、網走市街地へ向かいました。
そこで出会ったのが、巨大な「ニポポ」像! 流氷船オーロラ号の乗り場からほど近い海岸沿に、静かにたたずんでおりました。「ニポポ」とは樺太アイヌの言葉で「小さな木の子供」という意味。望みを叶えてくれる幸運のお守りとして、木彫りの人形が作られたそうです。
このニポポは網走界隈のお土産にもなっていて、木彫りの像をはじめキーホルダーやお菓子、かまぼこなどのパッケージにも使われています。気になる隊にとっては「はじめまして」の存在でしたが、網走では多くのご家庭の玄関に普通に飾ってあったとのこと。
「最近ではあまり見かけなくなりましたが、昔は知り合いが引っ越しするとき、名前を入れてプレゼントしたりしたもんですよ」と、土産物屋の方が気さくに教えてくれました。
また、正式なニポポは網走刑務所でつくられているとのこと。最近では大きなニポポを作れる人が少なくなっているとか・・・。それもドラマですね。
正式かどうかは、ニポポの底をご覧ください。「網走刑務所」の焼印が押してあるのが正式なニポポです。
「網走刑務所」の話が出たところで、網走と言ったらやっぱりここでしょう! と、タイムリミットが迫る中、博物館網走監獄へと向かいました。本物の網走刑務所は一般人が立ち入れるようなところではありませんが、こちらは博物館。堂々と隅々まで見ることができます。
広大な敷地に明治大正時代に実際に使っていた庁舎や舎房を移築復元、あるいは再現建築された25の建物のうち、8棟が重要文化財、6棟が有形文化財になっています。
その広さ、東京ドーム3.5個分。じっくりコースで90分、早まわりコースでも60分です。閉館ギリギリに入った私たちは、早回りコースのさらに上をいく駆け足コースでしたが、舎房が放つ厳かで凛とした雰囲気を十分に感じることができました。
はい。ということで、「イワ気になる隊」初の北海道レポート、いかがでしたか? 北の大地への想いはまだまだ尽きませんが、北海道でもイワキのポンプは皆様のお役に立っている。それが実感できたことは私たちにとって、何よりの宝物となりました。
お忙しい時期、長時間お付き合いいただきました中斜里製糖工場の皆さま、そして取材にご協力いただきました札幌営業所の内田主査、本当にありがとうございました!
以上、「イワ気になる隊」でした。
所在地 | 〒099-4196 斜里郡斜里町字川上111番地 |
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