このコーナーでは、ポンプにまつわる様々な「専門用語」にスポットを当て、イワキ流のノウハウをたっぷり交えながら、楽しく軽やかに解説します。今まで「なんとなく」使っていた業界の方はもちろん、専門知識ゼロでもわかる楽しい用語解説を目指しています。文末の「今日の一句」にもご注目ください。クスッと笑えて記憶に刻まれるよう、毎回魂を注いで作っております。

今回の用語は>>>>> 近接スイッチ

【近接スイッチ】Proximity switch
物体の接近を感知し、物体の有無を非接触で検出するスイッチのこと。動作原理は誘導型、磁気型、静電容量型などがある。

今回注目するのは「近接スイッチ」です。前回、切換弁には大きく分けて「電磁式」と「機械式(空気式)」の2タイプあることをお伝えしましたが、近接スイッチは電磁式切替弁により供給された圧縮エアーで駆動するポンプに用いられます。機械式切換弁で駆動するエアー駆動ポンプには用いられません。

この近接スイッチ、一体どんな役割をするのでしょうか? 字面から見ると「何かが接近すると何かするヤツ」と推測できますが・・・

そのとぉ〜〜り♪(財津一郎さん風に←分かる人だけわかってください)。

前回もお話したように、電磁弁は電磁石のON(通電)/OFF(非通電)で空気の通る道を左右交互に切換えています。その判断力は至ってオトコ前で、「はい、右!」「はい、左!」と、キビキビと仕事をこなして行きます。その仕事っぷりは、見ていて惚れ惚れするほどですが、その気持ちのよいほどの仕事を陰で支えているのが、近接スイッチなんです。

電磁弁に指令を出すタイミングは実に的確で、検出対象物の有無を接触することなく検出し、「ハイ!今!」とGOサインを出します。

機械的なスイッチのように、毎回毎回どーんと体当たりで検知しGOサインを出していたのでは、衝撃や磨耗でたまったもんじゃありません。なので一般的に近接スイッチは機械的なスイッチに比べて、長寿命、高速といった利点があります。

近接スイッチの動作原理

 検出コイルから高周波磁界が発生。この磁界に検出対象物(金属)が近づくと、検出対象物に電磁誘導により誘導電流が流れる。そのため誘導損失が発生し発振回路が影響を受けるのを利用し、出力信号を発生させる。

近接スイッチの動作原理

そして近接スイッチが出したGOサインを瞬時に受け取り、切換えを行うのが電磁弁です。この2つの絶妙な連係プレイにより、素早くリズミカルに空気の通り道が確保されるのです。

ただし! 近接スイッチは「はい、今!」と、切換えのタイミングはわかりますが、動く方向まで指示を出すことができません。右に動けばいいのか、左に動けば良いのかを決めるためには、「コントローラ」というまた別の頭脳が必要になります。

さて近接スイッチはどこにあるかというと、言わずもがなでポンプの内部にあります。左右の連結板が検出対象物です。

ポンプ・電磁弁・近接スイッチの動作

ポンプ・電磁弁・近接スイッチの動作

タイムチャート例

タイムチャート例

エアー駆動ポンプの動作メカニズムを見れば見るほど、実に絶妙な「チームプレイ」が行われているんだなぁということがわかります。だから、どこか1カ所でもサボったり、調子が悪かったり、思うように動けなかったりすると、ポンプの動きがガクンと悪くなってしまうんですね。大切なのはバランス感覚!

近接スイッチが登場する以前は、時間で空気の通り道を切換えていましたが、場合によっては途中で切換わってしまうこともあり、そこがエアー駆動ポンプの課題のひとつでもありました。

イワキは約30年前から近接スイッチを採用し、確実に空気の通り道の切換えを可能にしました。それだけじゃありません。コントローラに接続することで、吐出量の制御・管理を簡単にできるようにするなど、創意工夫を続けています。

また、近接スイッチも機械である以上いつかは交換が必要になりますが、エアー駆動ポンプFS型は、その際にも分解することなく、サクッと取り替えられる構造になっています。メンテナンスにも気を配った構造になっていることを、さりげなくアピールしてみました(笑)。

ポンプ内部にあるため、普段目にすることのない近接スイッチですが、結構なお役目を担っていますよね。せめて私たちだけでも、目をかけてあげようではありませんか。

今日の一句

触れもせず 近づくだけで教えてくれる
親切なスイッチ、近接スイッチ!

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