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ポンプなるほど
このコーナーでは、ポンプにまつわる様々な「気になる」キーワードにスポットを当てて、イワキならではのノウハウで、楽しく解説していくことを目指しています。
唐突ですが、ご自身の胸か手首に手を当ててみてください。「ドックンドックン」という一定のリズムを刻んでいるでしょうか? でしたら、あなたは大丈夫。健康そのものです(*^^)v
・・・じつは、この「ドックンドックン」という脈拍動こそ、ポンプの動きそのものなのです!
心臓は右心房、右心室、左心房、左心室、と呼ばれる4つの部屋が連動することで、血液を全身へ循環させています。
まさにこれはポンプの動き。心臓は生命のための大事な大事なポンプなのです。以前、この「ポンプなるほど」でご紹介した分類では、「容積式ポンプ」といったところでしょうか。
▼詳しくはこちらで
http://www.iwakipumps.jp/blog/naruhodo/03
胸に手を当ててその動きを感じてみてください。規則正しく一定のリズムで動いていたら、あなたの心臓は大丈夫。正常な「拍動」を刻んでいます。
また、お医者さんは手首の血管を押さえて「脈」を診ますよね。こちらの動きを「脈動」と言います。
血管や配管など管の中を通るものに関しては「拍動」ではなく「脈動」という言葉を使います。
ポンプでこの脈動が発生するのは「容積式往復動ポンプ」の場合です。「非容積式の渦巻きポンプ」の場合、液体は羽根車の回転によって連続的に吐き出されるため、脈動は起きません。
また、「回転容積式のポンプでは脈動が発生しません」と表現する場合がありますが、それは高速運転の場合に限ります。1分間に10回転くらいの低速運転では、液体が息を継いだように吐き出されるため、脈があると言えるのです。
往復動ポンプの場合は、吸い込み工程と吐き出し工程が交互に発生するため、脈動が発生します。
この脈動を防止する方法がいくつかあります。
例えば、一般的な容積式往復動ポンプはダイヤフラムやベローズ膜等を往復運動させるために、モータなどの回転運動をギヤ―を介し、直線的な往復運動に置き換える機構を持っています。
そのとき液体の動きはサインカーブの曲線を描くため、吸い込みと吐き出しの2つの工程に分けられます。
また、この脈動を消すには、このサインカーブをいくつも重ねることで、次から次に液体が吐き出された場合、脈を打つ大きさはその本数の分だけ打ち消され、まるで脈がないように液体が吐き出されることになります。
このようなポンプを「多連型往復動ポンプ」といいます。
往復動の動き出すタイミングを180度ずらして動かすのが2連型、120度ずらすのが3連型になります。
当然3連型の方が脈動は少なくなります。
もう一つの方法は吐き出し側に脈動を緩衝させる装置を設けることです。
「エアーチャンバ」や「アキュムレータ」というもので、いずれも脈動を抑える緩衝装置です。吐き出し側の配管に円筒状や球状の容器を設置します。
エアーチャンバは、文字通り空気室の空気圧を利用してポンプの脈動を押さえています。
空気と液体が直接に接しているため、エアーチャンバ内の空気を少量ずつ巻き込み液体と一緒に排出してしまい、徐々に圧力が不安定になっていきます。その場合は緩衝力が弱まっているため、空気の補給調整が必要となります。
アキュムレータは、球状の容器の中にブラダというゴム膜で隔離された窒素ガスが封入されています。
封印されたガスがゴム膜を介して膨張・収縮を繰り返すことで、脈を打った液体の衝撃を緩衝・吸収するものです。
運転を行うと、脈動による振動で直接ポンプや配管が破損したり、溶接部やネジ接合部に負荷を掛けてポンプや配管の寿命を縮めることになります。
ポンプと配管を安全に使用するため、ポンプに設置する配管は太く短くして吸い込み、吐き出し配管もなるべく短くすることを推奨します。また、吐き出し配管の長短に関係なく、エアーチャンバなどの脈動緩衝装置を設置したほうがよいでしょう。
このように、ポンプに関する一歩突っ込んだ知識を持っていただくことから「工夫」が生まれ、ポンプをより快適にお使いいただけます。
・・・ポンプ、奥深し!
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